IT技術やサービスの発達により、人間関係(特に友人)というものは非常に変化していると思います。
これは自分が年を取ったからというのもあると思いますが、それ以外にも確かに変化があるのではないかと思うのです。
- 人間関係はどう変化しているか
- テクノロジーでどう変わってきているか
- 知り合いゼロ人でも困らない・寂しくない時代
- ネオボッチ(ぼっちだけどぼっちではない)
- 本当にこれでいいのか?何か嫌だ
- とは言え時計の針を巻き戻すことはできない
- 解消するにはどうすればいいか
- 上記のようになって居ない人もいる
人間関係はどう変化しているか
人間関係が構築されるというときには、おそらくどこかに理由があります。
仕事仲間であったり、趣味が同じであったり、近所の人であったり、学校が同じであったり、目標が同じであったり、客と店員であったり、恋人であったり。もちろんたまたまとか、腐れ縁という場合もありますが。概ね共通の話題があると思います。
昔はその理由の部分がもっと曖昧だったと思います。その理由の部分、例えばお互いの共通点や共通の話題を会話に寄って広げるということがあったでしょう。これは非常にコストが掛かる作業で、だからこそ仲良くなった人(友人など)は大切な存在でした。
テクノロジーでどう変わってきているか
ですが現代のテクノロジーを使えば、あらかじめそう言うのが分かった状態で会話がスタートできます。
一番分かりやすいのが趣味のオフ会です。オフ会はその話をするために集まるという会合ですから、「たまたま会った人が同じ趣味だった」ではなく「同じ趣味の人で集まる」がスタートになっています。
より顕著なのは、複数のSNSの複数のアカウントの存在です。複数アカウトを使いこなすことで、「この話をする相手はこの人達」というインターフェースが簡単に作れてしまいます。
少し分かりづらいのは、動画についたコメント機能です。これは色んな趣味の人がいるけど、とりあえず「同じ動画を見ている人たち」という括りでの人間関係(?)が再現できています。
ゲームにおいてはかなり加速しています。今では世界の見ず知らずの人と一緒にTeamsを組んでゲームを楽しむことは非常に簡単です。
恋愛においてはイメージつかないかもしれないですが、昨今のデーティングアプリ・出会い系アプリがそれにあたります。お互いに同じ目的をもってサービスを利用しているわけですから。あとベクトルが若干変わりますが、オンラインキャバやVTtuberとかもその代替物ですね。
もちろん昔でもそういうのはあったと思いますが、近年はそれが顕著になっています。理由は様々なテクノロジーやサービスの影響です。
私達は非常に大量の人の意見や声を日々見るようになりましたし、会話量も増えました。しかし彼らは自分のことを恐らくほとんど知らないでしょう。
知り合いゼロ人でも困らない・寂しくない時代
私は10年以上、かなり人間関係が希薄というか、旧友は居るものの現友はほぼ居ないみたいな状態が続いています。一日一言も喋らない日も珍しく有りません。
これはいろいろな理由がありますが、一つにはそれでも困らないというものがあります。
友人や深い人間関係というものは良い面ばかりではありません、相手の良くない面に接する機会が増えるし、相手が興味ないのに自分の趣味に付き合わせるよりなら、新たに同じ趣味の人を探すほうが理にかなってますよね。
今のテクノロジーでは「どこにいたって、人はつながっている(by lain)」ので、友人を作らずともその代替物は誰でも容易に作ることができます。
私はまだまだそれに消極的な方ですが、積極的な人はもっとそうやってコミュニケーションを取っていると思います(例えばTwitterで複垢大量に持ってる人、今の90年生まれ以降はそういうイメージ)
ネオボッチ(ぼっちだけどぼっちではない)
このような人間関係は非常に楽で画期的です。
特に人間関係構築が面倒だと思っているタイプには非常に受け入れられている印象があります。こういう人らは孤独なはずですが、技術により孤独になっていないという不思議な状態です。「孤独」や「友人」という概念自体がアップデートされなければならないと思います。
本当にこれでいいのか?何か嫌だ
これは画期的なんですが、何かモヤモヤしています。何故なんでしょうか。
掘り下げて考えてみると
- 誰にも存在を知られていない・理解されていない不満
- 単純な寂しさ
- 存在を知られていないので誘われるというのが有り得ない点
- 何か喋りたい、一緒に何かしたい時に誘える相手が居ない
- 社会性が薄くなることに対する不満
ここらへんですかね?
誰も知り合いが居ないパーティーの中に一人で居るような感じがします。
まあ私は初対面の人にいきなり世間話を始めるくらいには無遠慮でおしゃべりなのですが、多分そうじゃない人はもっとここらへん感じているのでは?と予想しています。
趣味人でひたすら何かしていたい人は現場が最高と思ってそうですが。
とは言え時計の針を巻き戻すことはできない
あまりここらへん語られていないと思いますが、この新しい人間関係を構築できるサービスというのは伸びます。それは近年の傾向であり、伸びるからこれからも進化していくはずです。おそらく上記のような不満を解消しようとするサービスも出てくると思います。
だから「元に戻そう」というのは不可能です。時代の圧力に誰も逆らうことはできません。
解消するにはどうすればいいか
たぶん世の中は「より出会いを進化させる」という方向に行くと思います。
どうでもいい話ができないなら、どうでもいい話をする相手を見つけやすいようにするサービスを作るとか(いやもうありますけど)
ですが私は他の方向から攻めたいと前から考えています。
要は一軸で繋がっている人が多軸で繋がればいいわけです。それをどうやるのって話ですが。
上記のようになって居ない人もいる
念の為書くと、上記のような状況をモロに受けてる人は世の中の1/3くらいじゃないですかね?もう1/3が中途半端に影響を受けていて、残りの1/3くらいは昔と変わらずに生きてそう。
あと年代に寄ってかなり変わっている印象があります。90年代生まれはその傾向が強い印象があります(がN数が足りないから気のせいかも?)
00年代はまだ学生なのでわからないです、学校内に居ると上記は顕在化しないんですよね。