IT業界で気づいたことをこっそり書くブログ

くすぶってるアプリエンジニアが、日々気づいたことを適当に綴っていきます(受託→ベンチャー→フリー→大企業→ベンチャー→法人化(今年))

給料はどのようにして決まるか(できるだけ全部書く)

 

これの感想とブコメの補足です。

speakerdeck.com

 

仕事と給与と評価の関係 - Speaker Deck

前半ぜんぜん違うと思う。給与は結局経営者の独自ルールと相場でしかなく、利益や売上や貢献度は二の次。万年赤字の会社でも高い人は高いし、万年黒字・貢献度高い人でも低い人は低い。こういう理想論に騙されがち。

2019/04/24 13:47

b.hatena.ne.jp

 

案外、ここらへん理解してる人って少ない気がします。特に若いとそうなりがちです。
世の中はもっと理不尽で、同じだけの価値でも何倍も差が付きます。
もちろん、より妥当性を目指している企業もありますが、妥当であると言う前提に立つと苦しくなります。

 

 

以前書いた記事

「これ、前も書いたよなー」とずっと前から考えていたのですが、実際に書いてました。探せて満足。でも読むと我ながら分かりづらいです。書き直します。

 

otihateten.hatenablog.com

※その2はありません・・・

 

金額とは、払うものと貰うものの合意で決まる

社長と社員、2人だけの会社を考えます。

社長が「君は月100万円にしよう」と言えばそうなります。
社長が「君は月20万円にしよう」と言えばそうなります。
20万円は嫌だと言って退職したら交渉決裂です。

ここまでいいですよね。
双方合意すれば、究極何でもアリです

※法律を守っている限り

 

人が増えると給与のルールが生まれる

社員が2人になったとしましょう。
社長から見て、AさんよりBさんの方が2倍できると思いました。
でも、Aさんは100万円でしたが、Bさんに200万円払うと会社が成り立ちません。

さあどうしましょう?

色々考え方はあると思います。
世の中には色んな答えを取っている会社があります。
しかしとりあえず、AさんよりBさんが多くもらう形になると思います

 

ルールとは、お金を払う人の理想論から始まる

人の数だけ色んな理想があります

  • より利益を出した人が多くもらうべきだ
  • より長く居る人が多くもらうべきだ
  • お気に入りの人に多く払いたい
  • 誰にも多く払いたくない
  • 若手は◯円で十分だ
  • スキルが高い人に多く払いたい
  • マネジメント力がある人に多く払いたい

本当に色々あります。
これが評価です。

評価は、スタッフにどうなって欲しいかというメッセージでもありますし、政治的駆け引きの結果でもあり、市場の相場にも影響されるので、非常に複雑なシステムで決定されがちです。

 

経営者の理想と現実のギャップ(都合)

思ったとおりにお金を払って、思ったとおりに皆が動いてくれるなら非常に嬉しいのですが、そうはなりません。

いくつか例を考えます。

  • 最低賃金は割れない(かつクビは切りづらい)
  • その金額ではスタッフが辞めてしまう(相場の問題)
  • 会社に支払能力がない
  • 正しい評価できているとは限らない
  • 評価が変動する
  • 家族の扶養から外れる
  • 不平等感からスタッフが悪いイメージを持つ

ある程度、妥協が必要になってきます。

 

売上、利益とは必ずしも相関しない

ここがよく勘違いされていると思います。家計で考えてしまうと罠にハマります。

会社は借金前提で動いていますし、利益額は節税のために調整します。
利益額に依存するのは賞与の方です。

 

極端な話、ベンチャー企業は大赤字の状態で数億円の調達をして、それで給料を払います。しかしその給料は非常に高いです。
逆に、非常に儲かってる会社があったとして、給料を上げる理由が無ければ上げません。事業拡大のため人を増やしたり、株主に還元したり他に回します。当たり前ですよね。

会社の儲けとスタッフの儲けはまったくもって別物です。

儲かってる会社が必ずしも高い給料を出してくれるとは限りませんし、会社が成長しても給料を上げてくれるとは限りません

 

最低額はどこから来るのか

「私はこの給料じゃ嫌だ、辞める」という最低額はどこから来るんでしょうか。先程最低賃金などと書きましたが、例えば年収600万円でも不満な人は辞めます。

これは

  • 給与相場からくる
  • 生活コストからくる

この二つが非常に大きいでしょう。例えば「他社だと倍もらえる」「倍もらわないと生活していけない」などです。
もちろん、給与以外のやりがいなど、その他の要素を踏まえての比較検討が入ります。

 

相場とは何故生まれるか

世の中の色んな会社が考える「理想」や「都合」の集合体です。
同じスキルでも、A社にとっての価値とB社にとっての価値は違ったりします。そういうのがより合わさって、一つの相場を生み出します。

 

相場ギャップが大きい人は辞めるのか

その人の状況によりますが、正社員は辞めにくいです。
これは

  • ジョブホッパーに悪いイメージがあり、長期的にマイナスの場合がある
  • 仕事の決定はやりがいや地位など、給与以外の価値にも依存している
  • 次の会社でうまくいくとは限らない
  • ジョブチェンジによるスイッチングコスト、環境の変化

などがありますし、会社側からしても

  • 法律でクビにしづらい
  •  新しい人を入れるのにお金がかかる(大体数十万円〜数百万円)

などの事情があります。
日本の雇用の流動性は低く保たれているので、同じ人にA社では500万、B社では700万、と言っても簡単にスイッチはしないようです。
もちろん、各社は他社の相場も見ているので、それに少しは合わせて上げてくるでしょう。払う側からすれば、ギリギリ辞めないあたりの低い水準を狙いますよね。

ちなみに、額面による駆け引きが強く発生するのは入社のときです。転職する人が、A社から500万円、B社から700万円でオファーを出されたら、恐らくB社に行くでしょう。

 

流動性の高い界隈

正規雇用個人事業主、外注などは、正社員よりは流動性が高いのでスイッチはそこそこします。
そのため、価格帯が非常に横ならびになります。

それでも、未だ世界は自分の近傍くらいしか見えないようで、少し条件や界隈を変えるとガラッと価格・給料が変わったりします。そこでは別の理によって、別の体系・常識が作られています。
分かりやすいところで言えば、クラウドソーシング系サービスによってまるで異なる相場が形成されています。面白いです。
本当に「理想」を同一にするには、非常に高い流動性が必要になってきます。そしておそらく雇用でそれができているのはアルバイトくらいです。

 

まとめ

  • 給料は基本的に「理想」を基準にした独自ルールによって動いている
  • 下限は「法律」や「これ以上下げたら辞めて困る」で動いている
  • 上限は「理想」、「生活コストに対して十分」、「会社が成り立つ範囲」で決まっている
  • これらは会社、界隈によって違う
  • 評価は完全ではない
  • 会社が儲かってるかどうかはあてにならない

 

給料をあげるためにやるべきこと

  • 今いる組織の給与体系がどのようなルールによって動いているかを知る
  • 自分がどのように成長したいか考える
  • 自分の成長に対して、高い給与を出してくれそうな界隈を探す
  • 「経営者の理想」以外の外部要因は何があるか考える
  • 他の会社、他の人はどのように「理想」を捉えているかを知る
  • 次のアクションを練る

裏を返すと、これらは経営者が「給料を抑えるためにやるべきこと」と同義です。
どのくらいまで上げておけば、スタッフがちゃんと働き、辞めないかです。

 

最低限、注意したいこと

  • 今いる環境のルールが世間でも同じとは限りません。高すぎるのかもしれないし、安すぎるのかもしれません。
  • 組織によってルールは違うので、1個のルールにこだわりすぎるとそこを出たときに厳しいです。
  • 理想は物理法則のような制約ではなく、あくまで自分たちで実現させているだけであって容易に崩れます。理不尽のほうが基本で、理想は異常です。
  • 世の中の流れ、相場の流れに会社が逆らえず、ルールが変わる可能性も十分にあります(良くも悪くも)。
  • 好条件のルールに乗っかることは悪いことだとは思いません。しかし、一歩間違えば悪条件に陥る可能性があることを覚えておく必要があります。
  • 大体のスタッフは代えがきくので、例え他社の相場がどうであれ交渉しても中々給与は上がりません(辞めるか諦めるしかない)
  • 人間は今のルールや価値観を否定されるとキレます。議論は注意して行いましょう

 

おわりに

ぜんぜん端的にまとまらない😭

 

なんか自信満々に書きましたけど、自分はただの素人です。
これらは、複数のルールに接すれば自ずと気づくことができると思うのですが、どうしても若いと「世の中は条理通り形成されている」と勘違いしがちですね。私もそうでした。これは学校の採点システムとか、家計のイメージが強いからでしょうね。

ここらへんは別に知らなくても生きていけるのですが、より良い環境を求めたり、ビジネスしたり経営したりとなれば、意識的に取捨選択していかないと厳しいのではないかと思っています。好条件で戦っても結構負けるのに、悪条件で戦うのは厳しいはずです。