IT業界で気づいたことをこっそり書くブログ

くすぶってるアプリエンジニアが、日々気づいたことを適当に綴っていきます(受託→ベンチャー→フリー→大企業→ベンチャー→起業)

フリーランスは使えないのか?性質で考える

これはエンジニアに限る話です。
主語は「ITエンジニアのフリーランス」です。以下単にフリーランスと言います。

 

2年半やってみて、大凡フリーランスが置かれた状況が飲み込めた気がします。
経験則と言うより、性質ベースで考えてみます。

 

フリーランスはやる気がない?

これは本当です。
10人居たら大体7人からモチベーションの低さを感じると思います。残りの3人からはピリピリとした危機意識を感じるかもしれません。
本人に問題があるという感じはしません。性格はマジメな部類にいるような人が多いですが、それでもやる気ない人が多いです。

何故やる気が無いかといえば、理由がいっぱいあります。

  • 昇給がない
  • 昇進がない
  • ボーナスなどのインセンティブがない
  • 辞めても次がある
  • スキルという人質を取っているからナメた態度に出られる
  • 評価などはない「出来て当たり前」
  • 事業が成功しようが失敗しようが関係ない
  • 責任範囲が狭く、権限が弱い
  • 優秀な分適当にやってもどうにかなる

こんな具合じゃないでしょうか。
とにかくやる気を出す理由が無く、むしろ削ぐ仕組みが完成されています。
簡単に言えば「受託」「派遣」「バイト」あたりと同じです。

 

ちなみに「やる気がない」と具体的にどうなるかと言えば、言われたこと以外、聞かれたこと以外で行動しないというのが大きいでしょう。
氷山にぶつかりそうな船を見ながら、彼らは何も言いません。彼らは別に死なないので。 

 

やる気がないなら使えない?

やる気がない=使えないが成り立つジャンルと、成り立たないジャンルがあります。
例えばスポーツを想像してみると分かりやすいです。やる気のない強い選手と、やる気のある弱い選手で戦ったら大抵勝つのは前者です。
特に「技術力」「経験値」というのはその人のセンス、キャリア、長期の行動に依存するので、数ヶ月から1年程度のやる気には依存しづらいのです。

なので、フリーランスは必要最低限のタスクに対しては有能に働くと思います。
これは他の外注なんかも同じですね。

 

フリーランスは使えない?

なので結論としては必要最小限のタスクについては有能だが、頼んでないことなどはかなりやる気が無いと考えて良いと思います。
これは派遣、バイト、あるいは海外の働き方と似ています。
日本のような「気づいた人がやる」「自ら進んで」といったメンバーシップ型の動きはしてくれないので不満が出るかもしれませんが、そういうものだと割り切った方が良い気がします。
いっそ外国人を雇ってるようなイメージです。

その前提で条件見合いですよね。

 

フリーランスを上手く扱うには 

責任を与えるのが簡単だと思います。
特にエンジニアの場合は、何となく業務の範囲を決定していると思います。それをまず明確にするべきだと思います。(彼らがNOと言わなければ)その中で及第点を目指すはずです。

 

フリーランス側はどう振る舞うべきなのか

3つ考えがあると思います。

  1. クライアントの喜ぶような働きをして、次の仕事に繋げよう
  2. 後学のためにいろいろな事に手を出そう
  3. 面倒だから言われたことしかやらない

1は非常に真面目に見えますが、よくある「SE状態」(=あれもこれも担当となる)に陥りがちです。長い目で見るとお互いにまずい状態でしょう。そして次のお仕事に繋がったとしても、またそういう動きを求められるわけですから厄介です。

2は、できるプロジェクトとできないプロジェクトがあります。できないプロジェクトは、お硬い会社・既に社員がいるなどでしょうか。ここでこの動きをしようとすると精神的にドツボにハマります(受託企業と同じ)

結局3になりがちですが、3が長く続くようなら現場を変えたほうが良い気がします。自分のためになりません(実際にそういう会社は入れ替わり激しいですね。フリーランスも割と危機意識持ってます)

 

 

チャンスプロジェクトを見つける

特に黎明期で、社員が少ないとか担当者が欠けているプロジェクトが良いと思います。話の通じる責任者であることが重要です。
普通に働いているとそんなプロジェクトには滅多にお目にかからないのですが、会社を渡るフリーランスなら結構見かけます。

年に1回位の頻度で、そういうプロジェクトで本気を出したいものですね。