IT業界で気づいたことをこっそり書くブログ

くすぶってるアプリエンジニアが、日々気づいたことを適当に綴っていきます(受託→ベンチャー→フリー→大企業→ベンチャー→起業)

サービスの理想と現実の狭間、それでも取り組む理由

最近新規サービスを作っている

建築家業界向けのBtoC(私の担当は建築家を集めること以外の全部)

昨日はようやくアプリが形になってきたので、建築家さんたちにアプローチする場があった

 

そこでふと思ったのが
私は建築家サービスに対してある程度の夢を描いているが
建築家さんからはもっと現実ベースのことを言われた

逆に、建築家さんからはITサービスに対して夢を持っていることもわかった
対して私の方は現実ベースで考えている、厳しいことを重々承知しているから


当たり前だが、自分の専門領域では現実的になってしまう
それじゃできない、そんなうまくいかない、それは理想論だ
そんなことを言いたくなる

でも、じゃあどうしてそのプロジェクトをやってるのか?と考えてみると
そこには何かがあるからやっているのだ
口では厳しい現実を語りながら、実は心の内に理想も秘めているという
ツンデレ状態になっている
その、厳しいのにやっている理由というのは大事だともう

プロダクトに理想ばかり詰め込むと破綻するのは、皆知っている
しかし「それでもやる」と思える僅かな理想を大事にするべきだと思った

安定するプロジェクト(仮説)

開発がうまくいかない理由
・組織の意思決定から遠い人がプロダクトオーナーの窓口
・意思決定がうまくいっていない
・開発に詳しい人がプロダクトオーナー側に居ない
・難しいテーマ、難しい技術
・プロダクトオーナーの理解力がない
・お金がない、短納期
・チームに意思決定者が居ない
・意思決定が難解、時間がかかる
・役割が足りていない(スキル的に、人的に)
・圧倒的な技術的負債が存在していない
・圧倒的な仕様的負債が存在していない
・人命、お金などクリティカルな事柄に関わるなどで、超高品質が求められる

など

ここらへんを考えると、
組織が30人を超えて部署化したあたりから難しさが上がり
100人を超えて、組織が3階層以上になると相当難度が上がる
(もちろん、きちんとそこらへんがわかっている会社は別)
社長か、経営陣を相手にする時が一番楽だ

逆に組織が10人以下だと、人手が足りないとかお金がないとかそういうのがでてくる

20人くらいの会社、または組織(部署含)で、意思決定者が明確で、プロジェクトに参画してくれて、かつ調達後間もないとか余裕のあるところが一番安定すると思う

ただし、部署で見る際は、プロジェクト観点で見た時に部署間が疎結合になっているかどうかも大事になってきそう

 

むずかしいね

【iOS】TableViewのCellを細切れにしないほうが軽い件

iOS8,9あたりから感じていた違和感

よりかっこよく、AutoLayout使うより、地味でダサくてクソみたいなコーディングしたほうが軽い・・・

XIBをクソみたいに太らせたほうが早い・・・

 

じゃあAutoLayoutは何なの?ってことになるんだけど

なんなの? メンテしやすさ?

今や関数は共通化のために存在していない説

functionは、もう共通化のためではなく

言語化、リーダブル化、クラスのインターフェースのためだけに存在していると考えたほうがしっくり来ると思う

 

共通化というのは、たまたまだ

本の中で「第3章を参照のこと」とか書いてるのと同じだ

【アプリ開発・デザイン】Design99を使い、クラウドソーシングでデザイン発注してみた

99designs.jp

 

2017年時点、ざっくり感想

 

日本人もいるがほとんど英語
ドキュメントを日本語で投げるという暴挙をしたが、皆自動翻訳かなんか使ってトライしてくる
でも結局細部が伝わらないし、コミュニケーションが英語だから、結局英語頑張るしか無い
途中でドキュメントを半分くらい英語に差し替えた
(日本人は1人参加、計5人が参加してくれた)
それを頑張れるなら良いサービスだと思う
 
値段は最低帯域でも割と集まる(今回は3画面8万5千円くらい、あとで追加10画面くらい依頼するつもり)
多分こちらがどれだけ分かりやすくドキュメント書くかに依って、デザイナー側のモチベーションも変わる気がする
割りと細かくわがまま言ったけどついてきてくれてよかった
 
webならともかく、アプリのデザインが得意な人は日本で探してもあまり居ないので
いっそこっちに投げたほうがクオリティ高い場合もある
ただしアプリ未経験者っぽい人のほうが多いみたいだから、運もでてくると思う

1回の提案でズバッといいデザイン出してくれる方もいれば
何十回も提案してきて「もういいよ・・・疲れたよ」ってなる人も居た

システムや取引の流れは大分丁寧だった
さすがに5年位やってればそうなるか
一部おかしなところあったけど
十分満足できるものだった

ただコンペは非常に疲れる作業なので、何度もやりたいものではない

値段を釣り上げればいい人が釣れるのかどうかはよくわからない
by nameで依頼したほうがいい場合もありそう
でも優勝者のデザイン一覧見てると大分クオリティいいんだよねどこも

機会があればまた使いたいね

英語前提ならdesign99じゃなくてもよくね? とも思うが、他にいいのを知らない
国内のはちょっと怖いしなぁ(それにやっぱりアプリ得意な人が少ない)

 

____

 

追記
運営に問合せたら、中間マージンは10%とのこと
安いな!

クラウドワークスとかランサーズが25%くらいだっけ? それを考えると考えうる限界の安さだと思う
今、似た別ジャンルのBtoCサービスを作っているが、10%にするのは中々勇気がいるよね

【近況】エンジニアはどこまでやるべきか問題

最近の仕事が、徐々に社内受託っぽくなってきている
iOSを触れるのが私だけなのと、ディレクターが実質居ないので
どこまでやるべきか問題が脳裏をかすめている
そんな暇ないんだけど。

 

受託的、というのはつまり複数のタスクを一気に投げられるという意味で、後ぜんぶよろしく状態だ
どういう状態かといえば、喩えるのが難しいが、総合職+エンジニア職みたいな状態
ベンチャーには有りがちなので想定内ではあるが、前任者不在で負債だらけのコードと未経験のサーバーサイドの実装など色々重なってどうにもならなくなっている

 

人が足りない、で片付けても怒られないし
自分の仕事ではない、で片付けても怒られない
逆に、じゃあ自分が片付けてしまったらそれでいいかといえばそうでもない
正解が見いだせないな

けものフレンズのバズを前線で見ていて学んだこと

ほぼリアルタイムで見てましたが3話あたりでハマりました
たぶん2chアニメスレの書き込みのうち、2%くらいは私ですw

 

さて、私は運良く多くの人より先んじてのめり込んだようで
そのためバズの流れを非常によくみることができました
少し分析してみます

※ちなみに、けものフレンズをある程度知っている前提です

 

ニコ生4話の時点で異常な熱量があった

分析されている多くの方が、4話で火が付いてそれ以降にバズったと分析されているようですが
ニコ生4話の時点で視聴者の熱量は異常でした
1万人の視聴者に対し、コメントが3万、評価が約95%と、すでに大きなうねりはあったのです

スレの雰囲気も3話の時点で良好でした
では、なぜ3話時点でバズが起きなかったのでしょうか?

 

バズのためにネタが必要

「どのアニメのどの回がおもしろかった」なんていう情報はそこらじゅうに転がっています
情報の受け手に「お?」と思わせるためには、何かが必要です
今回はそれがニコ動の超高評価と、ミームだったと思います
これはたまたまなのですが、4話のニコ生は視聴者数が減っていました
何故かといえばシュタインズゲートの一挙放送が裏でやっていからです
また、3話は前の放送からの流入が有りました

つまり、4話の視聴者はけものフレンズ大好きな熱狂的な感染者だったのです
熱狂的な感染者はもちろん超高評価を叩き出します
そして、「だんだん評価が尻上がりに急上昇していって、ついに95%まで達した」というネタができるわけです

 

アーリーアダプターに火をつける

ミームでキャッチして、けものフレンズというものを知らしめ、かつ「どんどん盛り上がっているらしい」

この事実に反応するのはもちろん情報に敏い人でしょう
「しまった、ノーチェックだった」と思った人はその面白さを分析しにかかります
それが4話以降に起きたことです

彼らは得てして拡散力が有ります(アーリーアダプター体質)
そこに着火できたために、バズが加速したのでしょう

 

はてなブログのホットエントリー入り

アーリーアダプター=情報発信している層です
彼らが何かしらの記事を書くと、イノベーターは「そうだ!」と言います
するとはてなブログのホットエントリーでちょっとした盛り上がりを見せます
そこでアーリーマジョリティに発見されるわけですね

 

職業記者に見つかる

はてぶのホットエントリーみたいなものをよく観察しているのが、仕事で記事を書いている人たちです
はてぶのホットエントリーに、複数記事が登場すると
必ず数日後に大きなメディアが報じる傾向があります

彼らは熱量こそ劣るものの、拡散力と情報調査力に長けています
そして新しい情報や分析を行うと、多くのアーリーマジョリティーに発見され、さらに既存のユーザーによって拡散されるわけです(私のような)

 

ここで重要になる「総熱量」

とはいえ、ここまで来るネタというものは、割と多くあります
そこから先は、感染者たちの熱量がものを言うでしょう
大手メディアはその熱量を敏感に嗅ぎつけて、その程度次第で
記事化➝ヘッドライン(ヤフーなど)➝テレビへの露出
などのように伝染していきます
(今回のヤフーの嗅ぎつけ具合は半端なかったですね!)

 

改めて考える、どこがスタートだったか

もちろん着火は偶然4話でしたが
火を付けた者たちは3話で既に飲まれていました
(もちろん3話で熱狂したのは、1話と2話があったから)
仕掛ける側としては4話を再現したいわけですが、それでは全然足りないわけですね
たとえハリボテで4話を再現しても、その先につながらないのは上で説明したとおりです

 

面白ければこのバズは起こるのか?

上で書いたとおり、偶然がいくつか重なっています
黙って面白いものを作っていても、このバズは起きるかどうかは運でしかありません


上で書いていない要素としては、「1話の振り落とし」と「ニコニコ動画で有料」という点があるでしょう
「見た者の評価」と「まだ見ていない者の評価」にギャップが生じます
以前の記事でも書きましたが、ギャップを感じると人間は埋めたくなる生き物ですから
おもわず隣人に「面白いから見てみて!」と言ってしまうわけです

 

似た事象を起こすなら、どこを狙うべき?

他の人気作品と比べたとき、同じくらいの熱量でもけものフレンズのほうが大きなうねりになっています
これをわざと起こそうとしたら、まずはイノベーターやアーリーアダプターにだけ価値を提供すると良いのかもしれません
けものフレンズの1話振り落としのように、明らかなギャップを生じさせると
ある一時で一気に爆発できる可能性があります
ピークが高くなるので、より大きいメディアへの露出を狙えるでしょう

 

バズの弊害、コントロール

ただ、よくアニメを観る層で言われる教訓として、「がっこうぐらし」「琴浦さん」があります
これらもバズ力は凄まじかったのですが、売上はそれほど行きませんでした
バズったとき、本質なのか一過性のブームなのか、見極めるのは非常に難しいのです
(面白さは見極められるでしょうが、アニメは面白いからと言って売れません。これは他のサービスでも言えると思います。だからどうあがいても流行を分析するのは難しいのです)

 

けものフレンズは売れてる模様

しかし、けものフレンズはどうやら売れているらしいのです
じゃあどこが今までと違ったかといえば3,4話でバズったということです
1話でバズるのと、3話以降でバズるのは大きな差があるようです
つまり、一過性の価値(アクティベーション)ではなく、ある程度継続した価値(リテンション)を受け入れられた上で、ある一定層から評価されたという結果としてバズったからです

この「3話でバズって成功」というのはまどマギなど他の作品でも見受けられます
もちろん、アニメでは3話ですが、他のサービスやコンテンツでは、どの時点でのバズが本質的なのかは分析しなければなりません

ただ1つ言えることとして、1話で先行してバズった場合、一気にレイトマジョリティまで行き渡ると彼らはノイズでしかなくなるということです
3話になっても彼らは盛り上がったままなので、本質的なのかどうかまったくわかりません
よくターゲットをアーリーアダプターに絞れと言われるのはこういうことなのかもしれませんね
(とは言ってもアニメの場合は撤退が簡単ではないので、1話から攻めたほうが良いと思います。この話は、ある程度撤退が容易なサービスだけですね)

 

おわりに

いろいろ書きましたが
よくわからないけど、たーのしー!\(^o^)/