IT業界で気づいたことをこっそり書くブログ

くすぶってるアプリエンジニアが、日々気づいたことを適当に綴っていきます(受託→ベンチャー→フリー→大企業→ベンチャー→起業)

仕事をどう決めるか、あとAIや機械学習を学ぶワナビのことを憂う話

ちょっとオッサンの毒吐き。

 

私は今アプリを作ってるんですが、他のことをするチャンスは何回か有りました。
例えば数年前はゲームが流行りました。明らかにゲーム業界の給料がぐんぐん伸びていっていたし、ゲーム好きな人はこぞってそっちへ行きました。
例えば大学院時代はAI領域の専攻だったのですが、修了後何年かでAIブームになりました。一応基礎は分かっていたのでAIの方に行くこともできたと思います。

でも私は行きませんでした。

 

私が右も左も知らない社会人一年目とかなら、喜んでいったと思いますが、残念ながらそのチャンスが来たときには既に社会人として擦れていました。

ゲーム業界が華やかなのは成功している極一部だというのはすぐ分かりましたし、成功してもとんでもないボーナスが貰えるわけではないと分かっていました。会社とは大体そういうものだし、自分が社長だとしてもそうします。

AI業界はもっと悪いです。まずビジネスがどう動いているのかが全然見えてきませんでした。バズはいくらでも起こるのにネタが見えない界隈に飛ぶこむほど子供ではありませんでした。

 

仕事を選択する時に分かっていたいこと

  • 誰が金を自分に払うのか
  • 失敗し続けても続けるだけのモチベーションはあるか
  • 役割が変わってもやっていくモチベーションはあるか
  • 競争に負けない自信はあるか(あまりにも人気すぎないか)

これらが重要だと思っています。

今の仕事は幸いそこら辺がわかりやすかったし、失敗しても折れない自信がありました。本当は最初はBtoBに行こうと思っていたのですが、BtoCがWebビジネスとして盛り上がってきたのは非常に幸運でした。

例えばゲームを作るとして、誰もプレイしてくれなかったら折れるんじゃないかと思います。私のゲームに対する思いはその程度です。

また、役割が変わることを想定しておいたほうが良いです。
例えばコードを書かなくなっても続けていけるのか、その業界にいる理由があるのか。これが無くなるとしたら厳しいと思います。

 

世の中仕事はたくさんあるけど、特徴は割と少ない

どこからお金をもらうかとか、モチベーションとか、そういう特徴は案外少ないです。

  • 企業からお金をもらう
  • 個人からお金をもらう
  • 国からお金をもらう
  • 仲介・手数料ビジネス
  • 物を売る
  • 価値を提供する
  • 誰かに喜んでもらう
  • すごいものを作って社会的なインパクトを得る
  • 先進的なことをする

などなど

前に似たことを書きましたね。

otihateten.hatenablog.com

 

特徴というのは少ないから、すぐに自分は◯◯だとわかることができます。その仕事が自分に向いてるかどうかより、その特徴が自分に向いてるかどうかの方が簡単にわかります。
だから、まずは仕事の特徴を分解して自分に合うかどうか見たほうが良いと思うんです。

技術で選ぶとか、何となく面白そうだからで選ぶのは悪手だと思うんです。

それが言いたかっただけです。

 

AIや機械学習を学ぶワナビのことを憂う話

それで、AIや機械学習エンジニアってどういう仕事かな?って考えたり、募集要項を調べてみると、大体は

  • 何か新しいものを作る仕事
  • 機械系の何かの精度を高める仕事
  • ECサイトなどのコンバージョンを上げる仕事
  • 何かデータサイエンスにより分析評価をする仕事
  • 大企業の業務分析をする仕事
  • 上記のいずれかの受託

で、おそらく皆が想像してるのは一番上の仕事なんでしょうけど、これは花形で数も少なく、9割以上はそれ以外なんですが、
これからはAIだ機械学習だって勉強した人たちが、実務を想像できているのかと最近不安になってきました。

だって、これらのほとんどの業種はこれまでの仕事の文脈があってその中で精度向上のためにAI・機械学習があるのに、流行りに乗って勉強してる人はまず「AI・機械学習」ありきなわけです。
しかも先進的な何かを夢見てるはず・・・?

 

これは私も今年気づいたのですが、AI・機械学習というのは精度向上が主な強みですから、これまでのWeb・スマホ・ゲームと言う文脈の延長線上ではなく、むしろSIerやメーカー系の延長線上なのではないかと思います。

少し語弊がありますね。1を10にするとか、10を100にするではなく、10000を10100にする仕事と言いますか、つまり大規模向けという話です。

もちろん全ての仕事がそうとは言いませんんが、コンバージョンを数%上げてメリットが有るのはベンチャーより大企業の方です。

だから普通に祝活を始めたら、日本の場合は重厚長大かつ古い体質の企業に入ることになると思うんですが、これを分かっていて勉強しているんでしょうか。それならいいんですが。

 

もちろんお給料は今結構高めらしいですが、ブームというのは必ず揺れ戻しが起こります。
結構前に書きました。

otihateten.hatenablog.com

 

まあそれを言ったらプログラミングブーム何ていう事象はプログラマーにとって死活問題なんですが。

 

勉強するのはいいけど、その後何の仕事に就くの問題

この問題、割と蔑ろにされてますが、もうちょっと重視したほうが良いんじゃないかなあと前々から思っています。
有名所で言えば美術系や音楽系ですが。それ学ぶのは良いしけどその後どういう仕事があるか・その仕事は自分がやりたいことか理解してる?というのは押さえておきたいですね。

って言っても若い人にそんなの分かるわけないので、おっさんあたりが教えられると良いのかもしれませんが。中々上手く行かないですね。