体感で、Web系のエンジニアの半分くらいは新しいもの好きです。
そして全体の2割くらいが過激派だと思います。
彼らは旧来の何かを強く否定し、新しい何かを殊更に持ち上げます。もちろん、それが当たっているときもあれば外れているときもあります。
意外なことに、優秀とされるエンジニアの中に過激派は多いです。
これは因果関係はわかりませんが、攻めの姿勢と優秀さに相関はありそうだと思います。
彼らの非常に厄介なところは、旧来のデメリットを非常に評って、その後で「新方法はそれを解決する」というところです。その話の中で「新方法のデメリット」が語られることは稀です。
その新方法の説明を聞いて、なるほど素晴らしい方法だと取り組んだ隣の人が、数カ月後に苦しむということは日常的に起きています。ですがその時その新しいもの好きの人の目は既に別の新しい何かに向けられています。
結局保守するのは彼らではありません。
残念ながら、新しい方法というものは世間で持て囃されてしまいます。「現在の悪い点を解決する可能性」として、救世主的な扱いをされるのです。しかしそれが本当に現在より良いというケースは半分にも満たないことが多いでしょう。
新しいものが持て囃された時には、熱くなってる界隈から一歩引いて、自分でしっかり評価するべきでしょう。もしくは議論が必要かもしれません。
ただしこういうのは往々にして既に決定された状態で渡されます。そういうものに疲弊したときは距離を取ることも考えたほうが良いのかもしれません。