元スクエニの和田さんの投稿が非常におもしろかった
この方についてやんや言われてるのは知っていますが、私は何が真実かなんてさっぱりです
しかしこの投稿自体はとても面白いものでした
誰もがビジネスかコンテンツに偏る
どこらへんがどういうふうに、というのは分割しなければと感じていますが
一番強く感じたのは「ビジネスとコンテンツ」のバランス感です
これまで様々な方とお仕事をさせていただきましたし
転職というカタチで様々な会社を外から見てマジメに捉えてきましたが
「何かを作る」業界では、会社も人もビジネスかコンテンツに偏ります
ここで
ビジネス側にあるのは「ビジネス」「経営」「組織」「運営」のような会社の視点
コンテンツ側にあるのは「クリエイト」「技術」のような物づくりの視点です
しかし両方が成立しないとどうしたって成功しないんです
以前ブログにも書いたとおり、結局会社は経営陣のスキルに依存するので
社長がそこら辺の設計を上手く取り仕切れないといけません
そういう意味で今回の投稿の中身は「理想的だなぁ」と思いました
なぜ両方必要なのか
「良いものをご提供する」のが商品を売るビジネスだとして
仕入れるのではなく自分たちで作っているとしたら
「良いもの」=コンテンツ力
「ご提供する」=経営力
でしかないです
当たり前ですが、両方攻めようとする人は極々稀です
戦略の工程を作ってみる
私もなんとなーく理解して動いていましたが
今回の投稿で大分鮮明に理解できるようになった気がします
1.市場の方向を極力推測する 評価:推測の深さ・正確さ
2.クリエート技術部分に投資する 評価:ナレッジを貯め、再現性のある勝ちパターンを作る
3.回収する 評価:売上や周りの評価
このフローは経営者だけじゃなく、エンジニアやプロダクトマネージャーにも適用できるあたりが面白いところです
どういう技術やスキルが次に来るか推測し
そこに投資し(資本は自分の時間)
回収する
ただそれだけですから
経営者とエンジニアで異なる部分
しかしどうやっても違う部分もあります
特にこちら
3.回収する
10年売上が立たなくてもとにかくやって失敗を積む、その後ナレッジが会社に貯まるから回収できる
この戦略が複数パイプライン上に走っている時、2つの部隊が考えられます
・失敗し続ける組織(R&D)
・回収している部隊
本当はこの「間」もありますから、4つで考えたほうが良いかもしれません
A.とにかくなんでもやってみる部隊(R&D)
B.上手くいきそうなのを軌道に乗せる部隊
C.華々しく回収する部隊
D.枯れてきて回収しづらくなってきた技術を保守する部隊
この構図はエンジニアにも当てはまりますよね
しかし、会社全体で言えばこれらA〜Dを持っておけばいいんですが
個人で考えると、AもDもツライです
せいぜいB→Cを往復するくらいしかできません、Aはほぼ趣味です
また個人レベルなので、上手く回収できても一時的に単価が5割上がる程度でしょう
他方で経営者はAも追い続けることができますし、回収できたときのリターンも大きいです(もちろん会社の売上なんですが、市場インパクトもありますしね)
そこらへん、使う者と使われる者にかなり差が出ていると思います
経営+コンテンツを身につけられるルート
コンサルとエンジニアしかないのではないかという気がしています
もちろんコンサルのほうが若干有利です
この2つの職種には共通点があって
・複数の業界を横断して物事を考えたり、経験することができる
・仕事がビジネスに直結している
です
これらがない他のクリエーター職は、若干ゴリ押さないと厳しいのではと感じます
(そもそもクリエーターは経営者なんて目指さないんですが)
この特殊性には私も早いうちから気づいていて
かつエンジニアになったのは、モノづくりの方にも興味があったからだと思います
もちろんルートとしては、経営者たちに近いコンサルタントの方がやりやすいでしょうけど
日本のエンジニアは不遇ですから、なりやすさとその有利性を考えたらコスパはかなりいいと思います
和田さんのお話はあくまで経営者目線
何かいろいろ良さそうなことが書いていて勉強になりますが
これらは基本的にやり手の経営者目線なので非常に注意が必要だと思います
喩えるなら、ゲームでLv99まで上げて魔法も攻撃力も上げきったような状態で
・外部で試してみる
・10年試し続ける
・他の経営者に聞く
・組織改革する
・会社を設立する
など、常人にはできない選択肢を多数持っているという前提での動き方です
なので、権限や武器がない一般の人はもう少し地道な作業になると思います
それを差し引いても、面白いですけどね