IT業界で気づいたことをこっそり書くブログ

くすぶってるアプリエンジニアが、日々気づいたことを適当に綴っていきます(受託→ベンチャー→フリー→大企業→ベンチャー→起業)

エンジニアよ、絶望せよ

キラキラした期待を持ったエンジニアの気持ちをくじきたい。今そういう腐った気分です。よろしくお願いいたします。

 

 

実務未経験者は絶望しよう

新卒や若手でもない限り、未経験者が潜り込めるような隙間はほぼ無いです。
それでもどうにかして入ってくる人が居ますが、極稀で優秀な人達だけです。
その優秀な人達ですら一旦泥水を啜るようなキツイブラックを一旦くぐって入ってくることがほとんどでしょう。
絶望してください。未経験者を普通に雇う理由は企業にほとんどありません。いくつか例外はありますが、ポジティブな理由ではなりです。

 

受託企業に絶望しよう

受託企業が絶望的なのは、単価の頭打ちがあることです。かなりいい所で月120万円が上限くらいになるんじゃないでしょうか。これは会社が受け取る単価です。実際の給料は半分くらいになります。
すると年720万円ですが、こんなうまくいきません。
閑散期があればもっと減りますし、大抵はプロジェクトが見積もりどおり行かずに揉めたり、炎上したりするともっと減ります。いいところ300万円台ですよね。
受託会社は常に締切に追われています。一部の仕事が集中してる人は寝袋を持って職場に寝泊まりしています。
規模を大きくするほどに経営者は儲かる構図なので、どんどん技術力が怪しい人を入れます。その割に育成に力を入れません。そんな余裕ないですから。
結果的にどんどん優秀な人がやめていきます。おかげでいつまでも技術力が会社につかず、それでもどんどん若手は投入されます。
大抵は残業代が出なくて、裁量労働制だとか言って裁量がありません。
社員はどんどん疲弊していきます。変な話ですが、外注の方が良い暮らしをしていたりします。
絶望です。

 

人材派遣型SESに絶望しよう

SES、私は良いと思うんですよ? 勉強する分には、案件ガチャが上手く行けばですけど。
不景気になった時に強いって言いますしね。今まさにその時ですよね。でも会社が潰れたら元も子もないんですけどね。
SESが絶望的なのは、所属感がゼロな割に社名を背負ってるので責任は重いところですね。責任は重い割に重要な部分の技術を触れせてくれなかったり。
案件ガチャもあります。変なのに捕まると数年出てこれません。
そしてガチャがあるにしては安い。
もちろん会社に入れる分が差っ引かれるので安いんですが、会社は人を増やそうとしますよね。その人が増えた分自分にメリットが有るかと言えば無いです。昇進するみたいな仕組みがエンジニアにはない事が多いですからね。結果やっぱ皆出ていきますよね。
実績を口外できないことが多いのも困ったものです。守秘義務ってそこまでに及ぶの?っていつも疑問なんですが、会社通してるのでおおっぴらに書きづらいですよね。

 

常駐フリーランスSESに絶望しよう

個人的にはだいぶ良いと思いますけどね。
数年もやってると限界が見えてきます。まずリーダー経験みたいなのは積めないです。職場を転々とすることで社員と仲良くしようとする気力が徐々に削がれていきます。これは人徳やコミュ力次第かもしれませんが、どんどん知人が増えていくか、どんどん減っていくかの二択です。私は後者です。

あと前任者の書いたクソコードをひたすら直す作業に明け暮れるはずです。自分のせいじゃないのに仕事が遅いことを咎められます。それが仕事です。絶望してください。

報酬はいいですけど、明日突然仕事が無くなってもおかしくない状況なのは変わりないです。コロナでどうなるんでしょうね。あとローンが組みづらいです。家を買うのは結構キツイんじゃないですかね。

 

自社サービスのベンチャー(立ち上げフェーズ)に絶望しよう

ベンチャーに憧れるのはわかります。
まだ5人以下の小さな会社で世にインパクトを与えたいというモチベーションもわかります。
ただしこの規模の会社はとにかく金がありません。激安で凌がなきゃいけません。
その上ヒットする確率は雀の涙ほどです。
ストックオプションは基本的に無駄になります。絶望してください。あなたは零細企業に勤めています。

 

スタートアップに絶望しよう

立ち上げフェーズが上手い、成功させるのが数回目みたいなチームがあると思います。
気をつけてください、彼らのやり方は通常のものではありません。だいたい骨までしゃぶられた後で切られることでしょう。
それも勉強と思って参画するには良いですけど、次のあてを探しておくのが賢いと思います。

 

大きめのベンチャーに絶望しよう

もう既にある程度成長した、上場前後のベンチャーは仕事をするのに大変良い環境だと思います。
でもその分優秀な人が既に入っていて、仕事の方針をだいたい固めてしまっています。
そこに後から入っていっても、あまりイニシアジブは取れません。人数も多いので、結局一兵隊として働くことになるでしょう。それで良いのであれば良いですけど。色んなことができると夢見てきた人は絶望して去るでしょう。

 

機械学習・AI系に絶望しよう

そちらに行けばもっと面白い仕事ができるのではないか、と思って転向された方も居るでしょうが。
考えてみてください、KPIの数値改善をして喜ぶのは大きな金額を扱っている大企業が基本です。
そこに対して提案しなければならないと言う状況は、SIerがやっていることと近いです。
別にSIerが悪いとは言わないんですが、わざわざ機械学習とかAIに手を付けた人が、結局大企業を相手にして数値改善をするために技術のわからない人と交渉することになるのは望んでいない展開なのではないでしょうか。
こっちも多分絶望的だと思っています。

 

終わりに

エンジニアは隣の芝生が青く見えているでしょう。
あそこならもっと良い仕事ができるんじゃないか、そう夢見ているかもしれません。
ですが大抵は幻で、どこに行っても絶望はあると思います。
さあ諦めましょう。
ふて寝しましょう。