IT業界で気づいたことをこっそり書くブログ

くすぶってるアプリエンジニアが、日々気づいたことを適当に綴っていきます(受託→ベンチャー→フリー→大企業→ベンチャー→起業)

ぶっちゃけITエンジニアが1人で稼げる上限ラインはどこらへん?

前置き

キャリアにおける成長というのは尺度が難しいです。

それは例えば経験年数であったり、例えば経験したシステムの数だったり、言語の数だったり、何らかの受賞歴だったり。
そして年収、売上も一つの尺度です。

ですが、尺度というのは上限があります。
上限値を見るところで、「今どこらへんか」がわかり、「次にどうするべきか」の選択肢が得られるのではないでしょうか。

 

というのは建前で、こういう下世話な話が好きってだけです。

 

 

前提 

とりあえずWeb系を中心に考えますが、他でも上限に関しては大差がないのではないかと思います。

 

下を見ると切りがない

フリーランスになれば、最低賃金を割ったお仕事がたくさんありますので、いくらでも下げられます。
スプラトゥーンのようなゲームを5000円で作って欲しいみたいな案件ありましたよね。時給1円くらい?

 

普通に働いたら、東京都の最低賃金が約1000円なので、160時間で月16万円、年間192万円です。
私の1年目は220万円くらいでした(アルバイト)
このとき27歳です・・・

 

アラサーが優良企業で働いてたら

ここらへんは経験と勘と噂にすぎないんですが。
業界人なら誰でも知ってるようなメガベンチャーの平社員が、30歳くらいまで普通に昇給していったら年収600〜800万円らしいです。そしてそれを超えていくのは昇進無しには厳しいそうです。

もちろん勝ち組です。良い大学出て、それなりに努力した上澄みです。普通はここまでいきません。

100人規模をまとめる立場になったら1500万円くらいらしいですが、その時点でもうエンジニアなのか怪しいですね。
ベンチャー企業や広告系では最近1000万円出すところも出てきていますが、ちょっと例外的に思えます。
Googleに入ればもっと行きますが外資もかなり例外的。

 

今どきの普通のフリーランス、安定商流

歴5年を超えたエンジニアがフリーランスになって、エージェントにお願いしたら。

レンジがありますが、月40万円から90万円くらいです。もちろん75万円を超えるのはそれなりの実力が必要です。90万円超えは、ちょっとした有名人か、ニッチなスキルがあるとかですかね。案件を選り好んでいく必要が出てきます。年商は500万円から1080万円くらいでしょうか。

市場に対してある程度美味しい仕事じゃないと75万円より上が重いと思います。
エージェント大手に登録してるフリーランスの平均年商が700万円台でしたっけ?

ちなみにそこからエージェントを排した場合、+10万円は見込めると思います(が、高単価な案件を提示してる会社ほどエージェント必須だったりします)

 

フリーランスが無茶して働いたら

ここから無茶な話になってくるので、気をつけてください

 

上記から更に複業をしたらどうなるかですが。
追加で月80時間働いたとして考えましょう。合わせて月240時間です。

副業市場は需要と供給とリスクの関係から、時短ほど安いようです。

  • 週〜20時間リモート 時給1500〜3000円
  • 週20時間〜リモート 時給2500円〜5000円

なので、80時間の場合は月24万円が上限になってしまいますね。
月90万円のフルコミットと足したら114万円で、年間1368万円です。

だんだん現実と乖離して厳しくなってきました

 

ちなみに正社員のまま、年収700万円の人が上記同様80時間働いたら、合計988万円です。

 

理論値を考える。週4+副業

副業の方を週20時間〜にして、なんとか時給5000円を確保したとしましょう。
その代りにフルコミットではなく週4などにします。

すると、大体240時間×5000円=月120万円です。年間1440万円。

(ちなみに時短でも時給5000円程度の案件は無くはないです)

 

時給5000円は超えられるか?

エージェントを介さず自分で営業をすれば不可能ではありません。

じゃあどこまで上げられるでしょうか?
会社に発注する相場で考えてみましょう。
超高額帯が160万円あたりだそうです。これはコンサル料か何か別要素が含まれてきます。開発だけだと一般的には120万円で大企業から「高い」と言われる領域です。ライバルが有名な受託会社になってくる感じですね。
なので上限を7000円と置いてみましょう。
7000円×240時間=月168万円 年間2016万円。

 

特殊なスキルを持ったエンジニア

博士号を持った検索エンジン系のエンジニアとか、今だとAI系のエンジニアだと、最大3000万円くらいまでありえるらしいです。
最近NTTデータがその帯域の年収を用意するとか言ってましたね。
世界的な外資系企業に勤めてそのくらいもらってる人もいるらしいです。

が、ちょっと特殊案件すぎるので今は無視します。

 

コンサルをする

難度の高いコンサル をしたり、海外企業をお客さんにすれば、月額200万円程度までは聞いたことがあります。そしたら年間2400万円です。

または、スポットで入ることで時給1万円というのもありえます。そしたら2880万円ですね。

 

ちょっと嘘を付きました

「相場から外れた報酬」というのは、お客さんを探すのが大変になります。そして通年継続するケースも少なくなります。コンサルが高いのはスポットだからというのもあります。
瞬間最大風速ではなく、通年で考えなければならないのです。
ネット上の超有名人でじゃんじゃん仕事が舞い込むならわかりませんが、普通に考えたら時給5000円を超えた当たりから探すのが大変になるでしょう。
(誰かにそこをお願いしたら結局エージェントをかませるのと変わらないので話がもとに戻ります)

なので、2000万円超えはほとんど理論値となってきます(海外企業を相手にする場合を除く)

 

というわけで、結論

800万円 独立せずにエンジニアのまま頑張って得られる上限

1000万円 独立して上手くやって得られる上限

1400万円 複業もして到達できる上限

2000万円 営業やコンサルもして上手くやって到達できる上限

3000万円 瞬間最大風速としては有り得る

 

おまけ:他の職業はどのくらいか?

営業職:天井がないので割愛

医者:勤務医なら上限2000万円くらい(独立したら天井なし)

弁護士:独立しなければ上限2000万円くらい (独立したら天井なし)

 

おまけ:サイドビジネスはどうか?

サイドビジネスで年間数百万円以上と考えると厳しくないですか?

一般的に、それで1人生きていけるくらいの金額帯になると競争が激しくなると思います。

 

おまけ:2000万円超えの難しさ

選択肢は5つ思いつきました

  • おかしなクライアントを見つける
  • サービスを持つ
  • 保守案件を大量に抱える
  • 人を雇って規模を拡大
  • 部品レベルのシステムを作って売る

これらはどうしてもリスクが伴います。

2000万円までは「稼げば稼ぐほど」ですが、そこから上はマイナスのリスクが入ってくるのではないかと思います。すると余計に稼がなくては安定しないという話になってきますが、3000万円を越えようとすると、もうそれなりの規模の会社にしないといけませんよね。サービスだってまともに運営すると5000万円はかかってくるのではないでしょうか。

というわけで2000万円にリスクと言う名の大きな壁が存在するように思えます。
だいたい2000万円が普通の人の限界値で、その先は起業家や狂人や有名人や天才の領域って感じでしょうか? 

 

私はそんな大層な人間じゃないですが。

 

そもそもそんなに要る?

1000万円を超えてくると生活に支障はないでしょうし、かと言って5000万稼いでも資産家にはまるで敵いません。

せいぜい新規事業を貯金から作れるとかそのくらいでしょうが、そんな人多くないですよね。結局そこら辺で「もっとほしい」っていう人は少なくなるでしょう。

だからむしろ「何をやるか」とか「地位や名誉」の方に興味が行きがちです。

まあそんなだから相場の上限がそこら辺にあるんでしょうね。
優秀な人を雇うのに「いくら儲かるか」じゃなくて意義が重要になってきます。これは我々凡人が気づきにくいことです。

 

追記:有名なエンジニア「3000万〜5000万」

note.mu

 

日本のiOSエンジニアで言えば多分5人以内に入るくらいの有名な方やその周辺の意見です。
著書を持っています。

 

おもしろいのはブコメの方です。

b.hatena.ne.jp

 

普通は上限1000万円程度だろうという意見があります。
やはり月80〜100万円付近に壁があります。
上でも書きましたが、ここらへんからライバルが他のフリーランスではなく、他社になるからです。信用度も営業力も違います。

 

3000万円超えというと、月250万円なのですが、そんな案件どこらへんに転がってるだろう?という疑問もあります。
例えば大手フリーランスエージェントがドヤ顔で掲げてる最高単価は161万円です。
以下が参考になります。

nyumon-info.com

 

 

とはいえ161万円をポーンと出してくれる会社は多くはない

 とあるので「250万円がどこに?」という感覚はあってると思います。

 

もちろんありえない話ではないです。
自ら理由をつけてその単価を提示し、交渉成立すればいいわけですから。
何億ものお金を扱っている企業にとっては、その人が100万が300万になるのなんて、自販機のジュースが120円か300円かの差かもしれません。
ただそういう案件はやはり珍しいですし、長期継続も難しいでしょう。すると1年分のお仕事を確保するのが厳しくなるのではないでしょうか。3000万円超えはどうにも理論値感が拭いきれません。

 

企業レベルの信用度やスピードがあれば、と思う方もいるかも知れませんが、相場で言えば日本企業への外注も月120〜160万円付近に大きな壁があります。それ以上はやり方を変えて、専門性の必要とする仕事をスポットでやるとかいう話になってくるので、はやり案件数がひつようになってきます。(すると営業費が嵩むので結局1人160万円とはならないんですよね)

 

お前はどうなの?

2019年は1550万円でした。
2020年はコロナでどうなるかわからないです。