会社が潰れた場合、条件が合えば未払賃金立替払制度が使えます。
(もちろん、正社員やアルバイト向けであって、フリーランスは使えないので注意)
私の場合は去年1月2月の1.5ヶ月分、98万円相当が未払いで、1年半掛かってようやく戻ってきました。ようやく一安心という感じです。まだ金欠続きですが。
遅くなった理由
確か申込んだのが去年の6月だったと思います。約16ヶ月かかりました。
この前同じように未払賃金立替払制度を申込んだ方のエントリを見たんですが、大体半年くらいで振り込まれていたようです。私が遅くなった理由はいくつかあります。
- 対象人数が多かったから(大体15人くらい)
- 社長が倒産させなかったから(事実上の倒産である確認)
- 社長が一時期音信不通だったから
- ITベンチャーの仕事内容が理解されなかったから
- 働いた実績を示せるものが少なかった(組織図など)
- 社長が否定する可能性があって、防御策に時間がかかった
労基の担当者が3回変わったらしいですが、最後の方にとても頑張っていただきました。
厳しかったのは2つあって、1つは労基が独立行政法人労働者健康安全機構(お上)に説明する時に、給与の妥当性を示すこと。もう1つは、裁判になる可能性があったことでした。
ITベンチャーにありがちな色々会社として足りていない状態、そして(特に私以外の)雇用状態の認識不一致ですね。
特に後者は、逆に裁判を訴えられて労基側が負けたら、請求した我々が詐欺罪になってしまうらしいので、労基の方は証拠集めを非常に頑張っていただきました。なんだか上手いこと行かないですね。
教訓1.ベンチャーの攻略、リスクマネジメント
取りっぱぐれを防ぐために、ベンチャーとどう付き合うかです。
未払賃金立替払制度を受けられる状態か、引っかからない状態かで変わってきます。
未払賃金立替払制度を受けられない
資金の問題で、給与支払い遅れが発生した場合、速やかに辞める・辞める準備をしましょう。もちろん翌月に確実に給料が支払われる保証があるならいいですが、確実でないのであれば信じないほうが良いです。だって、どうにかなるなら既にどうにかしてるでしょう?
一度遅れた時点で既にレッドカードです。次があるとは限りません。
給与は支払いに期間があるので、既に取りっぱぐれになるかもしれない労働が発生しているはずです。それ以上増やすのはかなりリスクがあります。
「給与が支払われるまで自宅待機する」とオススメしているサイトもありますが、個人的にはちょっと悠長だと思ってます。
未払賃金立替払制度を受けられる
給与支払い遅れでイエローカード、半月以上遅れたらレッドカード。
経営陣を信じて無給で働くのは最大でも1ヶ月半まで、でいいと思います。
金に余裕があるのなら良いですが、そうでなければ逆転ホームランを狙うのはおすすめできません。
教訓2.自分の仕事はエビデンスが残る状態でやる
普通の会社ならそもそも突然潰れるとか無いと思いますが、それがありえるベンチャーなら、自分がいつ何をしたか、どのくらい働いたかは実績として残した方がいいです。
同僚とのやり取りなども、ログの残る形で行ったほうが安全です。
特にITはまだまだ理解されていないらしいので、自衛のためにもやっておいて損はないと思います。
所感
労基の方の仕事、すごい大変そうだと思いました。
専門性もいるし、会社潰した社長と話もしなきゃいけないし、裁判の用意もしなきゃいけないし。
よく労基仕事しろっていう話ありますけど、あれは明らかに人手不足ですね。
何とかならないものか。
おまけ(フリーランスの場合)
最近、フリーランス向けに取りっぱぐれを防ぐサービスが出始めていますね。
アルバイト向けもあります。銀行がやってたりもします。
ただ、一部はこれただの消費者金融orクレジットカードと同じでは?っていうのもありますが。あと手数料が結構高いです。
もし取引相手が信用薄い場合は使ってもいいかもしれませんね。
一例