IT業界で気づいたことをこっそり書くブログ

何とかする系アプリエンジニアが、日々気づいたことを適当に綴っていきます(受託→ベンチャー→フリー→大企業→ベンチャー→起業?)

VALUについて考えてみた(サービス分析)

色物サービスなのでスルーしていましたが、少しだけ考えてみました。
VALUの説明は他で散々されているので割愛。
ちなみに個人的にはVALU嫌いです。

 

VALUで重要な事実

VALUはよくよく見てみるとかなり巧妙だと思います。
最も巧妙な点としては、何かまずいことが起きたとして被害をうけるのが投資家のみであるという点だと思います。
価値を公開する側は、お金という点ではほとんどノーリスクです。
だからこそアレだけ盛り上がっているのでしょう。

 

個人を会社に喩えると無借金経営の個人企業

VALUでは個人を一つの会社に見立てていますが、それはつまり個人経営かつ無借金経営の企業みたいなものですよね。
(お金=ソーシャルにおける人気なので、そもそも借金できない)
配当金はありませんが。

無借金なので、死なない限り潰れることはないでしょう。
SNSのアカウントを全部閉じれば倒産はできますが。
対象者が30才だとして、残り50年くらい潰れない会社と考えれば、優良企業のようにも見えます。

 

人間の証券化

別の観点から見れば、人間の証券化とも言えますよね。
ただし業績が金銭ではないのがポイントでしょうか。
リーマンショック前の何でも証券化の走り、仮想通貨のICOという考え方などと同じような思想です。

しかしよく調べてみると人間の証券化という考え方はずっと昔からあるようです。
証券化ではないですが、保険なんかが似てますよね。
要は「皆思いつくけど、本当にやるかどうか」だった感じでしょうか。

 

このサービスをどう捉えればいいか

個人的には見方次第でいくつもの捉え方ができると思います

・ただのギャンブル
先物や証券ビジネス
パトロンシステム

 

リスクは何か 

中期的に見れば、最大のリスクはほぼサービスクローズの問題です。
次点としてVA発行者のインサイダー
とは言っても

個人投資家が損をする
・一時的に大金を得た人が税金に悩む
・揉める、炎上する

まあこの程度ではないでしょうか。
仕組みのエゲツナサや動く金額に比べたら、ダメだった時のリスクは小さいし参加者全体の痛手もそれほどでもないと思います。そういう意味で巧妙だと思います。
まあ証券取引やbitcoinで散々練られた仕組みなんですよね。

ただし長期的には色々面倒な事が考えられます。
・乱高下を誘発させるような動き
・法人の参加
・類似サービスの乱立
・なんでも証券化の流れ
SNSサービスの変動により相場がガラッと変わる
・バブル化、そして崩壊
・焦げ付き、リーマンショックの再来

とは言え今のアイディアだけでそこまで成長しないと思いますが。

 

証券、先物ビジネスとしてどうなのか?

SNSフォロワー数による初期値の値付けの妥当性は、どうやっても得られないですよね。なので幾らに設定するかは結局運営会社のさじ加減となる気がします。
しかしあまり乱高下ができるようになると問題になるでしょうから、株よりは大人しい上下になるはずです。そもそもレバレッジすらありません。
そうなると、例えばbitcoinのように「すげー儲かりそうだ!」と個人投資家が集まるのは初動だけだと思います。
あるいは誰か有名人が参加した時に動く感じでしょうか。
最近は会社がトークンを発行=ICOしてプチバブルが起こるみたいな、モヤモヤ事象が起きていますが、VALUで言うと「有名人がVALU参加する」というときに同じ事象が起こることになります。もちろん行き着く先は乱立です。
 

要はパトロンシステム?

最終的に「VALUとは何か?」と考えた時、パトロンシステムだと感じました。
似ているところだと、サロン、ニコニコミュニティAmazonのほしいものリスト、Youtubeとか、そこらへん?
(というか今更ですが、株式市場自体がパトロンシステムですよね。本来は!)

なんか面白い人や頑張ってる人に金を与えるとか、好きだが売れてない芸術家を応援するとか、そういったものには向いています。

これまではパトロンになろうとしても、どうしても無条件譲渡なの?融資(借金)なの?と、イマイチ納得感がない部分がありました。VALUのような仕組みであれば投資という言い訳がたちますので、よりパトロンになりやすい面はあると思います。

 

パトロンシステムとして良い部分、悪い部分

パトロンシステムとして見た時、良い部分としては運営継続ができそうだというところだと思います。普通に投げ銭システムのようにしても、手数料だけで事業継続するにはかなりのボリュームが必要になるでしょうし、金額も小さくなりがちです。

悪い部分としては投資が一時的であり継続的ではないところでしょうか。
本当に応援するならサブスクリプションの方がよいと思います。
金額と用途が一致していなく、投資が一時的なので、投資される側が自己管理する必要があります。

あとは成果やポートフォリオを発表するには少し貧弱とかもありそうですね。(でも他サービス使えばどうにかなる?)

 

所感

というわけで、パトロンシステムとして見ればある程度有益なサービスだと思いました。

考え方としては面白いので、個人的には、よりいっそうパトロンシステムにフォーカスしたサービスが他に立ち上がるといいなーと期待したいです。今はYoutuber的なノリになってしまっていますが、無名な人や知人、恵まれない子供達なんかに適用できると、より有意義な展開が期待できそうですよね。

私はそんなの運営したくないですが。