IT業界で気づいたことをこっそり書くブログ

くすぶってるアプリエンジニアが、日々気づいたことを適当に綴っていきます(受託→ベンチャー→フリー→大企業→ベンチャー→起業)

給料はどのようにして決まるか(できるだけ全部書く)

 

これの感想とブコメの補足です。

speakerdeck.com

 

仕事と給与と評価の関係 - Speaker Deck

前半ぜんぜん違うと思う。給与は結局経営者の独自ルールと相場でしかなく、利益や売上や貢献度は二の次。万年赤字の会社でも高い人は高いし、万年黒字・貢献度高い人でも低い人は低い。こういう理想論に騙されがち。

2019/04/24 13:47

b.hatena.ne.jp

 

案外、ここらへん理解してる人って少ない気がします。特に若いとそうなりがちです。
世の中はもっと理不尽で、同じだけの価値でも何倍も差が付きます。
もちろん、より妥当性を目指している企業もありますが、妥当であると言う前提に立つと苦しくなります。

 

 

以前書いた記事

「これ、前も書いたよなー」とずっと前から考えていたのですが、実際に書いてました。探せて満足。でも読むと我ながら分かりづらいです。書き直します。

 

otihateten.hatenablog.com

※その2はありません・・・

 

金額とは、払うものと貰うものの合意で決まる

社長と社員、2人だけの会社を考えます。

社長が「君は月100万円にしよう」と言えばそうなります。
社長が「君は月20万円にしよう」と言えばそうなります。
20万円は嫌だと言って退職したら交渉決裂です。

ここまでいいですよね。
双方合意すれば、究極何でもアリです

※法律を守っている限り

 

人が増えると給与のルールが生まれる

社員が2人になったとしましょう。
社長から見て、AさんよりBさんの方が2倍できると思いました。
でも、Aさんは100万円でしたが、Bさんに200万円払うと会社が成り立ちません。

さあどうしましょう?

色々考え方はあると思います。
世の中には色んな答えを取っている会社があります。
しかしとりあえず、AさんよりBさんが多くもらう形になると思います

 

ルールとは、お金を払う人の理想論から始まる

人の数だけ色んな理想があります

  • より利益を出した人が多くもらうべきだ
  • より長く居る人が多くもらうべきだ
  • お気に入りの人に多く払いたい
  • 誰にも多く払いたくない
  • 若手は◯円で十分だ
  • スキルが高い人に多く払いたい
  • マネジメント力がある人に多く払いたい

本当に色々あります。
これが評価です。

評価は、スタッフにどうなって欲しいかというメッセージでもありますし、政治的駆け引きの結果でもあり、市場の相場にも影響されるので、非常に複雑なシステムで決定されがちです。

 

経営者の理想と現実のギャップ(都合)

思ったとおりにお金を払って、思ったとおりに皆が動いてくれるなら非常に嬉しいのですが、そうはなりません。

いくつか例を考えます。

  • 最低賃金は割れない(かつクビは切りづらい)
  • その金額ではスタッフが辞めてしまう(相場の問題)
  • 会社に支払能力がない
  • 正しい評価できているとは限らない
  • 評価が変動する
  • 家族の扶養から外れる
  • 不平等感からスタッフが悪いイメージを持つ

ある程度、妥協が必要になってきます。

 

売上、利益とは必ずしも相関しない

ここがよく勘違いされていると思います。家計で考えてしまうと罠にハマります。

会社は借金前提で動いていますし、利益額は節税のために調整します。
利益額に依存するのは賞与の方です。

 

極端な話、ベンチャー企業は大赤字の状態で数億円の調達をして、それで給料を払います。しかしその給料は非常に高いです。
逆に、非常に儲かってる会社があったとして、給料を上げる理由が無ければ上げません。事業拡大のため人を増やしたり、株主に還元したり他に回します。当たり前ですよね。

会社の儲けとスタッフの儲けはまったくもって別物です。

儲かってる会社が必ずしも高い給料を出してくれるとは限りませんし、会社が成長しても給料を上げてくれるとは限りません

 

最低額はどこから来るのか

「私はこの給料じゃ嫌だ、辞める」という最低額はどこから来るんでしょうか。先程最低賃金などと書きましたが、例えば年収600万円でも不満な人は辞めます。

これは

  • 給与相場からくる
  • 生活コストからくる

この二つが非常に大きいでしょう。例えば「他社だと倍もらえる」「倍もらわないと生活していけない」などです。
もちろん、給与以外のやりがいなど、その他の要素を踏まえての比較検討が入ります。

 

相場とは何故生まれるか

世の中の色んな会社が考える「理想」や「都合」の集合体です。
同じスキルでも、A社にとっての価値とB社にとっての価値は違ったりします。そういうのがより合わさって、一つの相場を生み出します。

 

相場ギャップが大きい人は辞めるのか

その人の状況によりますが、正社員は辞めにくいです。
これは

  • ジョブホッパーに悪いイメージがあり、長期的にマイナスの場合がある
  • 仕事の決定はやりがいや地位など、給与以外の価値にも依存している
  • 次の会社でうまくいくとは限らない
  • ジョブチェンジによるスイッチングコスト、環境の変化

などがありますし、会社側からしても

  • 法律でクビにしづらい
  •  新しい人を入れるのにお金がかかる(大体数十万円〜数百万円)

などの事情があります。
日本の雇用の流動性は低く保たれているので、同じ人にA社では500万、B社では700万、と言っても簡単にスイッチはしないようです。
もちろん、各社は他社の相場も見ているので、それに少しは合わせて上げてくるでしょう。払う側からすれば、ギリギリ辞めないあたりの低い水準を狙いますよね。

ちなみに、額面による駆け引きが強く発生するのは入社のときです。転職する人が、A社から500万円、B社から700万円でオファーを出されたら、恐らくB社に行くでしょう。

 

流動性の高い界隈

正規雇用個人事業主、外注などは、正社員よりは流動性が高いのでスイッチはそこそこします。
そのため、価格帯が非常に横ならびになります。

それでも、未だ世界は自分の近傍くらいしか見えないようで、少し条件や界隈を変えるとガラッと価格・給料が変わったりします。そこでは別の理によって、別の体系・常識が作られています。
分かりやすいところで言えば、クラウドソーシング系サービスによってまるで異なる相場が形成されています。面白いです。
本当に「理想」を同一にするには、非常に高い流動性が必要になってきます。そしておそらく雇用でそれができているのはアルバイトくらいです。

 

まとめ

  • 給料は基本的に「理想」を基準にした独自ルールによって動いている
  • 下限は「法律」や「これ以上下げたら辞めて困る」で動いている
  • 上限は「理想」、「生活コストに対して十分」、「会社が成り立つ範囲」で決まっている
  • これらは会社、界隈によって違う
  • 評価は完全ではない
  • 会社が儲かってるかどうかはあてにならない

 

給料をあげるためにやるべきこと

  • 今いる組織の給与体系がどのようなルールによって動いているかを知る
  • 自分がどのように成長したいか考える
  • 自分の成長に対して、高い給与を出してくれそうな界隈を探す
  • 「経営者の理想」以外の外部要因は何があるか考える
  • 他の会社、他の人はどのように「理想」を捉えているかを知る
  • 次のアクションを練る

裏を返すと、これらは経営者が「給料を抑えるためにやるべきこと」と同義です。
どのくらいまで上げておけば、スタッフがちゃんと働き、辞めないかです。

 

最低限、注意したいこと

  • 今いる環境のルールが世間でも同じとは限りません。高すぎるのかもしれないし、安すぎるのかもしれません。
  • 組織によってルールは違うので、1個のルールにこだわりすぎるとそこを出たときに厳しいです。
  • 理想は物理法則のような制約ではなく、あくまで自分たちで実現させているだけであって容易に崩れます。理不尽のほうが基本で、理想は異常です。
  • 世の中の流れ、相場の流れに会社が逆らえず、ルールが変わる可能性も十分にあります(良くも悪くも)。
  • 好条件のルールに乗っかることは悪いことだとは思いません。しかし、一歩間違えば悪条件に陥る可能性があることを覚えておく必要があります。
  • 大体のスタッフは代えがきくので、例え他社の相場がどうであれ交渉しても中々給与は上がりません(辞めるか諦めるしかない)
  • 人間は今のルールや価値観を否定されるとキレます。議論は注意して行いましょう

 

おわりに

ぜんぜん端的にまとまらない😭

 

なんか自信満々に書きましたけど、自分はただの素人です。
これらは、複数のルールに接すれば自ずと気づくことができると思うのですが、どうしても若いと「世の中は条理通り形成されている」と勘違いしがちですね。私もそうでした。これは学校の採点システムとか、家計のイメージが強いからでしょうね。

ここらへんは別に知らなくても生きていけるのですが、より良い環境を求めたり、ビジネスしたり経営したりとなれば、意識的に取捨選択していかないと厳しいのではないかと思っています。好条件で戦っても結構負けるのに、悪条件で戦うのは厳しいはずです。

(日記)これから書きたいもの

ちょっと5月にかけて忙しさが一段あがりそうなので備忘録

あとで消す

 

・なぜエンジニアが将来も安泰な職業なのか、その理由(若手向け)

2/3書いた

 

・対応を間違っても、人も会社も死なないと言う話

上手く死ぬように設計することで上手く回ると言う話

 

・キャリアとコストの話

ステップアップ、山登りみたいな話
とりあえず登り切る
視る
戻る
高さを目指すvs 星を目指す
たどってきた経路が違うと話が合わないし、どっちが正しいかわからない
ステップを小さくする=計測可能

 

フリーランス、正社員、ユーザー、非ユーザー

どこまで敵で、どこから味方で、どこから身内か
誰を守って、誰を守らないか
博愛主義者は死ぬ運命にある、博愛度をコントロールする

 

・最近知った設計方法

・富士山

・FREENANCE、大分使いづらかった話

 

ブログネタって、風呂とか通勤中とかに考えるんですが
忙しさが一定超えると、風呂とか通勤中も仕事のこと考えるんで、考える暇がなくなるんですよね

もっと努力した前提の話をしたい

これの感想

nlab.itmedia.co.jp

 

よく世の中では、努力する/しないとか、した/していないの話をすると思うんですが。
成果に対して努力とは必須条件ですが、努力だけじゃ無理なことが多いですよね。もっと正確に言えば、努力だけじゃどうにもならないことに対して悩んでいるんですが。

たぶん、努力以外にも、才能とか環境とか創意工夫とか色々な積み重ねが必要なんだと思います。

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しかしもちろん、努力という燃料がないと何もかもワークしませんから、努力する前はこう見えてしまうんです↓ このすごい成果に対して努力だけでカバーしようと考えて苦しくなってしまうのではないでしょうか。

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なので、一番良いのはすごい成果という高みに対して努力による結果を想像せず、まず努力してしまってから考えるようにしたいです。
努力した前提の話がもっと欲しいです。

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でも世間的には努力する前の人が多いので、努力する/しないの話が多くなりがちですね。あとはすごい成果の話と。

もちろん、全てに対して努力はできないので選択は必要になってきますが。

 

努力した前提の話をするとどうなるか

「頑張る」以外の答えになると思います

 

まとめ

Just Do It !!!

www.youtube.com

 

あ、いや努力して才能も環境も創意工夫もしても、望むラインに到達できる確率って低いですよ? でも周りから見たら「何て高いところに居るんだ」って見られるので、何かよくわかんないですよね。

(定期)ネイティブアプリ開発は職業として大丈夫か?(2019)

定期で上がる話なので、ザックリ簡潔に

 

↓先行ネタ

jp.techcrunch.com

 

blog.nkzn.info

 

2年前↓

otihateten.hatenablog.com

 

 

私の仕事

100%iOSネイティブ開発をずっとやってます。
こんだけ100%1個の技術で突っ走るとは思っていませんでした。
でもそのお蔭で仕事は取りやすいです。

 

最近はフリーランス化して、常時複数案件を持っています。
平均月250時間くらいアプリ作ってます。

 

仕事の量、体感では変わっていない

3年くらい変わっていません。
モバイルアプリに関して言えばネイティブの案件が一番多く
次点でRxSwiftとか、ハイブリッドのような、デフォルトより少しずれた案件が多いです。
ざっくり言えば、デフォiOS:デフォAndroid:その他諸々=10:10:6くらいですかね??

iOSAndroidを合わせてしまえば20:6みたいな感じ

 

それ以外はちょっと得意ではないですが、Webもゲームも多いですよね。機械学習は流石にまだ少なめです。

 

React Nativeが倍増した!

素晴らしいことだと思います。

blog.appfigures.com

 

 

In the last year use of React Native has nearly doubled, going from being installed in just about 15K apps at the beginning of 2018 to being installed in over 27K apps right now. As impressive as that is however, React still some catching up to do before it can compete with heavy hitters like Cordova and Unity, each installed in more than 100K apps. We’ll continue to track and report on its adoption.

 

1.5万→2.7万になりました。
2018年時点でApp Storeのアプリ数は約160万、Androidアプリ数は約320万なので、シェアは、少しです。
私はアーリーアダプターではないのでキャズムを超えるまで見守りたいと思います。

(上記、CordovaやUnityは10万レベルで存在すると書いていますね。それでもまだキャズムは超えていないのか)

 

なぜアプリの仕事は減ってないのか

AppStoreのアプリ数は、色々あって横ばいか減少傾向らしいです。
では何で仕事が減っていないかと言えば、アプリが未だビジネスにとって重要な存在だからです。

スマホ普及率はまだ天井にすら達していません。

参考

www.garbagenews.net


そしてアプリ開発にかかる費用は、数百万DLの人気アプリでも年間5000万〜1億円とか、そこらへんです。上手く行ってるアプリは年間数十億円は売り上げていますし、正直もっと掛けたい企業はあるのかもしれません。しかし特にアプリは大勢人を投入しても上手くいくわけではないのでその程度に収まっています。本当はもっと人を投入したい、でもできない。今はそういう状況です。

(※色々工夫して二桁人数を1個のアプリに投入してるプロジェクトも稀にあります。ですが粗利10億でもiOS,Androidそれぞれ2人くらいの体制という方が一般的だと思います)

 

また、アプリ自体の仕事が減らないのは、Webの仕事が減らないのと同じです。新規事業を立ち上げる際に必要になるので、そのサービスがうまくいくかいかないか以前に、チャレンジャーと出資者とスマホ普及がある限り一定量の仕事はなくなりません。

 

ネイティブはハイブリッドアプリに置き換わらないのか

ハイブリッドも、ある程度は流行ってると思います。
ただ、サービスが成功したらアプリは育てなければなりません。
ネイティブは、より高コストで、よりアプリの力を最大限まで出します。
より稼ぐサービスにとって、必要なのはコスト感よりもアプリの力を最大限出すことです。
長く人を雇う、継続性のあるサービスは、当たり前ですがより稼いでいるサービスです(あるいは金が余ってる)

 

より稼ぐ案件 = より雇う案件 = ネイティブを使う

と言う図式がなりたってしまいます。すると工数の比較をするとネイティブが大きくなってしまうわけです(実際に調べたわけじゃないので机上のお話ですが)

 

また、「その言語に精通した人がどれだけ居るか」にも影響します。
素晴らしい手法でも、精通した人が居ないと効果を発揮しません。労働市場の中でその人材を調達できるかという話が事業にとって重要になってきます。
開発言語・手法というのはネットワークが効果が存在するんですよね。
すると技術選定の時にネイティブ以外を選びにくいという現象が起きています。ネイティブ以外のパイもそれなりに大きいですが、1個1個はそれほど大きくないし、それに特化した人は現状少ないです。

 

ハイブリッドアプリが力を発揮するシーン

新規立ち上げ案件です。
ですが、それはつまり「金も時間もないから1人でやってね」案件であって、全体の工数規模感としては小さくなります。
逆を言えば、自分が新規サービスを立ち上げする時には非常にメリットがあります

(ここらへんの話はフルスタックの罠でもあるんですよね。フルスタックになったところで単純労働としては大して稼げないっていう)

 

有名な企業がReactNativeなどを使っている理由

別にコストを意識しているわけではなく、ネイティブでやるより更に良くする方法を模索しているのだと思います。
高尚なお話なので、外野が安易に真似して再現できるかは疑問です。

人によるでしょうけど、私は盛り上がってきたらつまみ食いしたりするくらいです。

(特に有名所になってくるとマルチプラットフォームに対するモチベーションが高いので大変なんですよね。ここらへんは一般的な企業とはまた違った感覚です)

 

ある日突然ネイティブが無くなるか?

なくなりません。
少しずつ消えます。

消え始めてから考えていいと思います。

 

突然消えるためには、Appleが破産するとか、ある日突然インターネットが死ぬとか、ある日突然皆がスマホを窓から捨てなければなりません。
あるとすればそれは恐らく戦争ですね。
平和第一。

 

本当に気をつけなければならないこと

技術の変遷というのは「どれがより完璧か」という話だけでは中々動きません。社会的なコンセンサスによって変遷しますし、社会的コンセンサスが動くには、それなりの時間がかかります。

より気をつけなければならないのは

  • リーマンショックのような恐慌
  • 過度な最適化による窒息死
  • 予測に基づいた過度な先取りによる窒息死(イノベーターになる)
  • 世の中のメインストリームの動向(アーリーマジョリティー動向)
  • 参入過多によるコモディティ化(レイトマジョリティーの動向)
  • 自分の健康

あたりじゃないですかね?

あとは自分が何をやりたいかです。

メモ

ハイブリッドアプリに結構フォーカスしすぎましたが、PWAやWebがアプリに取って代わるのではないか的なお話は以下の記事で巻き取ってるので、今回は無視しました。

 

otihateten.hatenablog.com

 

おまけ:これからネイティブをやるのはどうか?

新人がネイティブアプリを選定するメリットがどれだけあるか。
これは正直良くわかりませんが、まだ3〜5年は大丈夫だと思います。

携帯電話の普及率の推移と、スマホの普及率の推移を見るに、あと4年くらいで一旦天井が来るのではないかと予想してます。

(日記)引越し先探し

SUUMOでこのくらいできるようになってほしいんですよね

価格.comみたいな

 

f:id:otihateten3510:20190412111638p:plain

 



まあこうやって調査した挙げ句、全部成約済みというパターンを何度か経験しているのでアレですが。

 

会社徒歩3分ってやばいですね 。代わりに駅から遠くなりますが。
昼休みに帰って寝れるじゃないですか!

自転車が使えれば徒歩10分程度でもそれが可能なんですがね(愚痴)

リモートワーク、フリーランス、複業の難しさ

これらは「ハマれない」という点に尽きると思います。
慣れないプロジェクト、慣れないスキルなどでは「ドハマリ」が多く発生します。
これは新人なら総時間の6割、ベテランでも2,3割は発生すると思うのですが、下手をすると数日ハマるということもあります。

リモートワーク、フリーランス、複業、これらに共通するのは時間のバッファが無いことです。
(もちろん残業ができない職場でも同じ状況ですが)

1回ドハマリが起きた時に、追いついたり調整したりするために使える時間が少なく、それを使ってしまうと今度は心身が参ってしまい、集中力が落ちてしまいます。

 

これを回避するには、結局

  • ドハマリしないだけのスキルを持つ
  • ドハマリするような案件に近寄らない(引き継ぎ、複雑な案件)
  • バッファを持つ

しか無いのだと思います。

 

考えてみたらリモートの方が難易度が高いのに、相場は安いって そりゃ常駐だらけになりますよね。リモートでやってる知り合いは大体何度か揉めてます。
(ここらへんを解決するサービスって作れそうですけど、パイも少なそうなんですよね)

ハイクラス向け(?)人材紹介サービスFindyフリーランスを使ってみたら良かった

2つ目の仕事が決まったので、簡単に感想を。
宣伝ではないので、公平に書きます。

 

※少し勘違いしていたんですが、Findyフリーランスはハイクラス向けを謳ってないんですね。転職の方はハイクラス向けを謳ってるんですが。でもフリーランスの方も明らかにハイクラス向けですよね?テックリードクラスばっかですよ(2019年時点)

 

 

前提(大事)

フリーランスと一口に言っても、色んな職種・業界・業態・契約形態・相場があるので、少し畑を変えると常識がガラッと変わったりします。単価面とか特に。
なのでそういう界隈のミスマッチは避けるべきです。

私はWeb・モバイル系・ベンチャー系で中心に働いているプログラマーです。常駐が多いですがリモートもたまにします。時間単価いくらで働いていて、常駐は4000〜5500円です。非常駐は2500〜5000円という感じ。ここらへんの相場が「まあそのくらいだね」と思えないなら、この記事は向いていないと思います。

 

otihateten.hatenablog.com

 

otihateten.hatenablog.com

 

また、今回は複業(常駐・リモート混合、140時間未満)で探していました。

 

利用したサービス

これです。

 

freelance.findy-code.io

 

他にも色々やられているようですが、利用したのはフリーランス+ハイクラス向けのFindyフリーランスです。
特徴はたぶんこんな感じ。

f:id:otihateten3510:20190405170616p:plain

特徴

会社立ち上げて2期目(3期目?)だそうです。出来たてですね。

 

突然ですが私は人材エージェント好きじゃないです

昨今のお仕事探しをざっくり分けると

  • 企業掲載サイト系
  • スカウト系
  • 人材エージェント系

みたいな感じだと思います。
好きずきは人によるようですが、私は自分で会社を調べて自分でアプローチしたいタイプなので、利用するのは専ら企業掲載サイト系です。もちろんそれだけじゃ追いつかないので、ダメ元で人材エージェント系も使いますが。

でもある程度目立ってる企業はチェックしてるので、エージェントの方に頼んでも「その会社は検討済みです」か「その会社に興味ないです」になってしまうんですよね。
そのサービス料が自分の報酬から引かれてしまうと、割に合わない感が出てきます。

あと、私は直接企業の人と話がしたいので、間に人がいると大抵の場合は邪魔に感じてしまいます(例外はあります)

 

こういうのって、開発でも似てますね。PMやディレクターを置きたいかどうかとか。
あとは不動産屋にも似ている。

 

そんな私がFindyを良いと思った理由

単価相場

以前書きましたが、リモート・時短案件は相場が落ちる傾向にあると思います。
これは、多分様々な理由があると予想しています。
案件数が少ないとか。副業的な扱われ方だと、皆単価を下げることに抵抗がないとか。フリーランスではなく正社員の人も混ざってくるとか。地方の人が混ざってくるとか。

Codealを眺めるのがわかりやすいです。

www.codeal.work

 

大体週〜24時間で、2500円〜3500円。週24時間〜で、3500円〜5000円みたいな相場が出来上がってしまっています。そしてこういうのに有りがちですが、最低価格が基本になります。つまり〜24時間で2500円、24時間〜で3500円、40時間で4000円〜5000円みたいな感じです。
Lancersやクラウドワークスでまともな案件を探しても大体そのくらいに落ち着くと思います。
もちろん、ちゃんと直接交渉して常駐と同じくらい頂いたこともあるので、交渉すればあり得るとは思いますが、それはそれなりのコミュニケーションが必要になりますし、案件数も減ります。

翻って、Findyフリーランスは大体見た感じ4000円〜8000円くらいです。
と言ってもやはり6000円からは成約しづらそうですが、時短でも5000円を確保できる案件が多いようです。

これがどういうことかというと、相場の時点で4割変わってきたりします。その時点でもう使うメリットはクリアしてしまいます。
Findyがどういうビジネスモデルかは知らないんですが(今度聞いてみよう)、そういうの関係ないくらいの差です。

 

エージェントの質

エージェントの方が、ベンチャーや開発に対してかなり語れる口で、レスポンスも非常に早く好印象でした。このくらいの方はなかなかいらっしゃらないのでありがたいです。

一応予防線を張ると、これは私が当たりを引いただけかもしれません。
そもそもまだ2期目?なので、これから人員拡大した後もエージェントの質が良いかと言われたら、わかりません!としか言えません。

これは人材紹介業など、人が動くサービスの難しいところですね。
例えば美容室なんかでもそうで、立ち上げメンバーだけ力があっても、規模が大きくなった時にうまく技術が受け継がれるかどうかというのは別の話です。スケールさせるのが難しいんですよね。
でも逆に言えば今この1,2年くらいはチャンスなのではないでしょうか。

私も目立ってるITベンチャー企業はほとんど知ってるつもりでいましたが、提案される企業の半分は知りませんでした(成長著しい会社だったにもかかわらず)
多分、何らかのベンチャー企業のデータベースを見ていると思うんですが、個人で適当にキャッチアップしてるのとはやはり差がありますね。きちんと状況もヒアリングしますしね。

そんなわけで、単価面を除いたとしても、エージェント面で価値がある感じです。

 

若いベンチャーが多い

これは人によって一長一短だと思いますが。
時短+リモートOK+フリーランス+ハイクラス、これらを活用するのはやはりスタートアップ型のベンチャーが多いです。それもまだ2年〜4年目のような若い企業が多いです。そういう案件が好きな人には良いと思います。

なぜそうなるかは、わかるかもしれませんが。
調達しているようなベンチャーというのは、リソースが枯渇しています。
なので大きいものを作りません。確実に重要なコア部分だけ短期集中で作ろうとします。
すると、大きなリソースというよりは確実に動くものを作れる小さなリソースを好むわけです。そしてオフィスも設備もままならないため「自宅で自分のPCで開発してほしい」という話になりがちです。それでリモートが受け入れられます。
そんなこんなで「時短+リモートOK+フリーランス+ハイクラス」です。

これが5期、30人を超えてきたりするとまた話が変わるんですよね。

 

まあこれは、フリーランスも何だかんだで大企業志向・安定重視みたいな人が多いので、ひょっとしたら短所かもしれません。まだ知らない企業のほうが多いはずです。

 

企業が厳選されている
  • それなりの報酬を出せる → 財務がある程度出来てる
  • イクラスを求める → エンジニアリングの重要性を理解している
  • リモートOK → プロジェクト管理をする人が一応いる
  • FIndyフィルタ

これらのおかげである程度厳選されている気がします。
案件の質が高いと、人材エージェントで起こりがちな「その案件は不要です」の連発が起こりづらいです。今回は1社も断りませんでした。

 

企業面談は、1対1で行う

これびっくりしたんですが、人材エージェントが案件紹介に終止しています。
あれ、じゃあ何で他社は付いて来るの?って疑問なんですが、あれってエンジニアがまともに面談できないからですかね??

Findyはもちろんエンジニア側も厳選しているわけで、テックリードクラスなら別に本人同士で話進みますしね。

 

その他の感想

相場っていうのは非常に引きづられるものです。
例えば、レベル50の人を100ゴールドで雇ってる市場があったら、レベル40の人を110ゴールドで雇おうとはしません。
皆損をするのが嫌で、右を見て左を見て決めるか、限界まで安くします(ヤフオクの1円開始みたいな)
そういう交渉の煩わしさを解消するには、制御して市場を形成しなければなりません。会員制のような感じです。

そういう事情があるから、市場やプラットフォームというのはいつまでも統一されず、ハイクラス向け、一般向けと別れてしまいます。適さない市場で戦うのはやはり疲弊するので、ユーザーとしてはそこは厳選したいですね。

 

少し面白かったのは、「フリーランス+ハイクラス」ではあまり類似サービスが盛り上がっていない感じがする点です。
イクラス転職は複数あるんですが。
多分必要だったのは「時短」という要素です。160時間で高単価を出す企業よりも、時短で高単価を出す企業の方が多かったんじゃないでしょうか?考えてみたら当たり前なんですが、これも相場・常識に引きづられている感じがします。

自分が今どの市場に居て、どの市場の相場や常識に毒されているのかは、把握しておきたいですね。視点を変えると、常識は非常識だし、正論も暴論になります。正しさなんてのは相対値です。

 

ちなみに、スキル偏差値の方はよくわからないですw
こっち

findy-code.io

 

今回はあくまでかなり狭いお話でした。

 

企業側から見たFindyのメリット

テックリードクラスをサクッと時短で雇いたいならちょうどいいと思います。

一般市場で例えば高単価で募集をかけた場合、面倒なのは玉石混交の募集が来ることです。まず面談が面倒だし、挙げ句に変な人に騙されて、高い金を払った上に失敗するみたいなことになるリスクが結構高いです(1敗)。

 

まとめ

というわけで、端的に言えば理想的でした。
エンジニアの「こういうふうにやってほしい」という感覚に近いです。

ひょっとしたら、どの人材紹介業も立ち上げ期には良いのかもしれませんね??(仮説)
だとしたら、人材紹介業を紹介する紹介業が必要ですね。
人材紹介業を紹介する紹介業を紹介する紹介業とかね(くだらない)

 

(この仮説を棄却できたら、たぶんFindyがすごいんだってことになると思うのでまた書こうと思います)