IT業界で気づいたことをこっそり書くブログ

くすぶってるアプリエンジニアが、日々気づいたことを適当に綴っていきます(受託→ベンチャー→フリー→大企業→ベンチャー→起業)

【解説】日本の貧困報道に関する諸問題

※IT関係ない

 

貧困JKうららちゃん(語感がいい)に関する報道が炎上しているのは別にいいんですが

それに関するTwitterはてブのコメントを見ると、ちょっとイマイチ分かってない人が(2chに比べて)多すぎると思ったので解説です

 

これに関しては本質を突いてる記事も大分少ないです。というかメディアが混乱を助長させてます

世の中、統計読まずに適当に言う人が多くて目眩がします

 

ソースとか読んだ奴とか

ここらへんと、そのブクマ、Twitterなどを読みました

※ちなみにここに上げたまとめや記事は悪くないと思います。悪い記事を見たかったら「子どもの貧困」でググってください。それらの記事はほぼ全部クソです

 

本家

www.youtube.com

 

記事やまとめやブログやTwitter

netgeek.biz

 

togetter.com

 

自由ネコ自由ですき

gattolibero.hatenablog.com

 

ここから本題

 

超今更!相対的貧困率の実際

10年くらい前から2chでこの話題をしょっちゅう見るのでいい加減うんざりですが

NHKが「6人に1人」と言ってる相対的貧困率何かと問題があります

説明が難しいのですが、Wikipediaに書いてました

 

貧困線 - Wikipedia

 

相対的貧困[7](そうたいてきひんこん)の定義は「等価可処分所得(世帯可処分所得を世帯人員の平方根で割って調整した所得)の中央値の半分に満たない世帯員」であり、この割合を示すものが相対的貧困率である。ただし、預貯金や不動産等の資産は考慮していない[8]

つまり

(世帯の手取り/(世帯人数^0.5)) の中央値の半分以下の世帯が相対的貧困家庭です

 

例えば、世帯人数が全て4人だとして、世帯の手取りの中央値が550万だったとします
(世帯の手取り/(世帯人数^0.5))の中央値=550/2=225万
この半分の112.5万円に満たない1人世帯や、225万円に満たない4人世帯が相対的貧困層です

 

この定義だと、最大で貧困率50%です
真ん中の人が凄いもらってて、真ん中より下の人がゼロだったら、約50%の人が貧困ですよね
全員が同じ額をもらっていたら、貧困率0%です(共産主義?)
普通に正規分布している場合は、貧困率0~25%の間になります
要は中央値と下層がどれだけ格差をもっているかが肝になります

 

実際の金額はこんな感じです

2013年国民生活基礎調査では、日本の2012年の等価可処分所得の中央値(名目値244万円、1985年基準実質値221万円)の半分(名目値122万円、1985年基準実質値111万円)未満が、相対的貧困率の対象となる。各名目値で単身者では手取り所得が約122万円、2人世帯では約173万円、3人世帯では約211万円、4人世帯では約244万円に相当する。

1年の総労働時間を法定労働時間2096時間~2080時間とすれば、名目値122万円の年収に達する時給は約583円~587円以上となり最低賃金水準を下回る、2人世帯では時給約826円~832円、3人世帯では時給約1,007円~1,015円、4人世帯では時給約1,165円~1,174円で名目値の年収に達する。

3人世帯の場合で労働者が1人の場合は、フルタイム働いても時給1100円くらいもらわないと相対的貧困者になります

 

そして、日本はそういう家庭が16%あります(6.25世帯に1世帯)
子供を持つ家庭に縛れば16.3%です(6.13世帯に1世帯)

 

ちなみにOECD35カ国(先進国)の平均は11.3%で(9世帯に1世帯)

日本がOECDの中で4番目に高いというのが問題視されています

 

他、適当に挙げると

アメリカ:17.4%(3番目に高い)
スペイン:15.4%
オーストラリア:14.4%
スウェーデンデンマーク:6%(最低ライン)

 

相対的貧困って何が問題なの?

これが非常に厄介です

 

絶対的貧困は分かりやすいです
最近定義が変わったらしく、「1日あたり生活費が1.9ドル以下」となりました
日本にはほぼ居ませんが、そういった人が大変なのは分かりますよね

 

相対的貧困問題っていうのは、要は格差問題なのですが
じゃあ経済格差って何が問題なの?と問われると非常に難しいでしょう

経済的不平等 - Wikipedia
Wikipedia先生的には

「健康に問題が出る」「犯罪が助長される」「経済成長率が問題となる」とあります

 

子どもの貧困 - Wikipedia
子どもに焦点を当てると、「家庭が荒れる」とか「就学の不平等」が挙げられます

 

しかしこれらは皆が想像する絶対的貧困の問題に比べて、思いの外軽い印象を抱くのではないでしょうか
命に別状もありませんし、最低限ふつうに生活もできます
スマホだって持とうと思えば持てます

 

例えば就学面での制限などは確かに問題ですが、相対的貧困を解決しなくても別の手段で解決できるレベルの問題で、「相対的貧困こそ問題の中心だ」にはなりにくいでしょう

 

何で日本は相対的貧困率が高いの?

Wikipedia先生

相対的貧困率は、1980年代半ばから上昇している。この上昇には、預貯金や不動産を所有しつつも収入は年金しかない「高齢化」や「単身世帯の増加」、そして1990年代からの「勤労者層の格差拡大」が影響を与えている。「勤労者層の格差拡大」を詳しくみると、正規労働者における格差が拡大していない一方で、正規労働者に比べ賃金が低い非正規労働者が増加、また非正規労働者間の格差が拡大しており、これが「勤労者層の格差拡大」の主要因といえる[14]

経済学者大竹文雄は、日本で相対的貧困率が高くなっている要因として、1)不況、2)技術革新、3)グローバル化、4)高齢化、5)離婚率の上昇を挙げている[15]

 

結局のところ、ほとんど

 

  • 非正規が増えたから
  • 年金生活の老人が居るから
  • シングルマザーが増えたから
  • 中福祉中負担だから(再配分)
  • 世代間格差があるから

 

の組み合わせです

 

特に再配分の話が大きく

アメリカが日本より相対的貧困率が高く、日本がそれに次いで、韓国やオーストラリアが続き、北欧が一番低い

という時点で高福祉高負担なほど格差が縮小されているのはわかると思います

 

ちなみに「きちんと再分配されているか」という話でもありません
「きちんと別け隔てなく税金を徴収しているか」です

相対的貧困率に使う値は、税金を除いた可処分所得です
なので例えば年収1000万円の人から税金を800万取って、年収300万の人から税金を100万円取ったら、同じ可処分所得となります

何も不思議な点はありません
なるようにしてなった感じですし
どの程度均すかは、その国の人達が決めています(高負担or低負担)

 

子どもの貧困問題≒シングルマザー問題

先ほど計算したとおり
2人世帯で時給820円以下とか、3人世帯で時給1000円以下、4人世帯で時給1100円以下なら相対的貧困です
例えば2人が夫婦なら、共働きができるので特に理由がない限り相対的貧困層になれません

夫婦+子供2人の場合でも、夫婦が両方非正規で働こうが相対的貧困層になれません
一方で、親1人子1人なら、時給820円でも相対的貧困層です
正社員で月手取り13万円だとしても相対的貧困層です
親1人子2人なら、年収200万円を割ると相対的貧困層になってしまいます

 

このように色々モヤッとしますが、とりあえず老人を除くとほとんどの相対的貧困層の該当者はシングルマザーになるようです(他の人は自助努力で解決できますから)
そのため離婚しなければ相対的貧困層ではなかったという苦しい状況が生まれます

 

貧困線 - Wikipedia

子供がいる現役世帯のうち大人の貧困率が一人54.6%、大人が二人以上の貧困率が12.4%となっている。※大人とは18歳以上の者、

1人親の半分が相対的貧困層です

 

日本はシングルマザーに理解がない?

実際問題、日本はシングルマザーに冷たいのだと思います

でもそれも仕方ない話で、そもそも日本のシングルマザーは少ないのです

 

f:id:otihateten3510:20160820162438g:plain

図録▽婚外子(非嫡出子)の割合(国際比較) より

 

数が少ないから社会問題にもなりづらく、結果的に冷たくみえるというのはよくありますよね

 

これって子供の貧困問題?

ここまで読んでいただけたら、こんなふうに思わないですか?

  • 当たり前のことが当たり前のように起きてるだけ
  • 子育て問題はたしかに問題
  • これって貧困問題か??

私は毎度こう感じています

 

「子どもの貧困問題」が独り歩きする

日本の6人に1人の子どもが貧困です!

そう言われるとびっくりするかと思いますが、問題なのはその後です

 

情報リテラシーの低い人は、こういう行動をします

  1. とりあえず信じる
  2. 自分の普段の不満から、問題点を探す
  3. 格差が問題だ!私も苦しい!日本が!政治が!大企業が! と不満を漏らす

 

意識高い系は、更にこういう行動をします

  1. 子どもが可哀想だ! 何とかしなければ!
  2. 話しあおう! 皆にこの事を伝えなければ!
  3. 当事者の子どもに事実を伝えてもらおう!

 

こうして、実際に内容をよくよく見てみると、単なるシングルマザー問題なのに
「子どもが貧困で大変」という先入観を持ちつつ明後日な行動を始めます

 

そして実際に何が大変なの?を掘り下げるとNHKのような訳の分からない動画が完成するというわけです
NHKはVTRで「進学」のことにしか触れていませんよね

 

センセーショナルな報道の仕方

メディアの性なのかもしれませんが
彼らは非常に大げさに、事を大きくするような表現をします

6人に1人・子ども・貧困

というのは非常にびっくりする表現ですが
OECDの平均だと9人に1人が相対的貧困です

9人に1人・子ども・貧困

そう言われても「これは問題だ!」となりませんか??


ちなみにスウェーデンでも16人に1人が相対的貧困層です
あれだけ税金とって再分配しても統計的にはそうなります

資本主義なので当たり前ですよね

 

OECDの”相対的貧困率

実際「貧困」を表す計算式は色々あるらしいのですが
たまたまOECD相対的貧困率が高く出て、それが相当前にバズりました
確か、バズって皆が問題だ!となってから、厚生労働省もその値を使い始めたんじゃなかったかと思います(昔は使ってなかったですよね)

 

みんな何と戦ってるんでしょうね一体・・・

 

貧困JKうららちゃんで何が起きたか

ここらへんは憶測が混ざるのですが、いつもいつもヘンテコな報道をやらかすので恐らくいつものパターンだと思います

 

  1. 「子どもが貧困で苦しんでいる」という結論ありきで神奈川が会議を設置(相対的貧困を理解していない)
  2. 実際に「相対的貧困」に該当する子どもを見つけてきて、「惨状を訴えてください!」と頼む
  3. 子どもは子どもなので「うちそうかもしれない!確かに貧困だし!」と勘違いする
  4. テレビ局が嗅ぎつける(か、県がテレビ局を呼んだか)
  5. テレビ局が「貧困で苦しんでいるうららちゃん」という結論ありきでエピソードを集めていく
  6. 実際には絶対的貧困ではなく、単なる相対的貧困だし、今はバイトもできるから学費以外はそこまで困っていない
  7. そのためエピソードにムリや矛盾が出てくる
  8. それを見たネットユーザーが「ふざけんな!」となり
  9. 「JK最低だな」になり
  10. 「いやでも貧困なんじゃない?JK叩くのはおかしい。NHK叩こう」となり
  11. 訳が分からなくなる ← 今ここ

(でもこれ、何度も何度も同じことやってるよね・・・)

 

NHKが捏造したというよりは、恐らく本当に理解してなくて(演出は入れてそう)
貧困JKうららちゃんも、恐らく本当に理解してなくて
でも「うららちゃんは貧困で問題らしい」「問題なので視聴者に伝えなければ」
と、もう破綻もいいところですね

 

※憶測ですよ?(裏取れませんから)

 

この流れ、問題はどこにある?

  • 貧困問題とかが大好きな意識高い系の中で、行動力ある割に頭の悪い奴ら
  • 頭の悪い自治体
  • 頭の悪いメディア
  • センセーショナルなことを書きたくてしょうがないメディア
  • 演出やエピソードを無理やり入れようとするテレビ局
  • 一般人の情報リテラシー問題
  • バズ問題
  • OECDの指標に乗っかる行政

 

これらだと思います
特に子どもを焚き付けてる奴らがどうしようもないですね
子どもから搾取してるのは一体誰なんでしょう??

 

確かに相対的貧困に関わる問題は、情強を気取ってるネラーですら理解できているのが4人に1人くらいなので、ちょっと難しいのかもしれません
そうは言っても、NHKや自治体は理解していないとダメだと思います

 

この中ではうららちゃんが一番被害者ですね
大人ならまだしもまだ子どもですから
「あなたは可哀想な貧困者です」って言われて「違う」と言い切れる人がどれだけ居るでしょうか?

 

相対的貧困率は今後下がる?

恐らくほとんど下がりません
麻生元総理が言ったように、日本は中福祉中負担が受け入れられています
これ以上アメリカのようにも、ヨーロッパのようにもなる可能性は低いですよね
なら変わるわけがないです

単なる再分配の問題なのですから

 

下がる可能性があるとすれば
最低賃金が1000円以上になり、シングルマザーの生活が保証され、老人の年金が増えるなどでしょうが
もう一度バブルでも起きないとムリじゃないですかね?

 

つまり今後も毎年のようにこの話が出てきます
うざいですね

 

子育て問題と学費問題

子どもが、貧困が、可哀想、とかいう話は脇へ置いといて

子育て問題と学費問題は切り分けて対処が必要なはずです
少子化が叫ばれてる中、若い子育て世代が一番金がなくて苦しいという酷い状況にもっとフォーカスを当てていきたいですよね
もちろんその際には「シングルマザーにもっとお金を渡すの?」などの諸問題に踏み込むのでとても難しい判断になるでしょうけど(でも最近なんか取り組んでますよね、養育費問題)

 

とは言っても学費問題は一応奨学金があります
貧困JKうららちゃんの場合は、専門学校であるのとかアニメ系であるのとか鑑みて親が辞めさせたんじゃないですかね??アニメ業界は闇が深いですから

もちろん奨学金制度も問題になってますけどね

 

相対的貧困率から離れる

低賃金問題はきちんと考えるべきです
しかしその時に「相対的貧困率を上げれば解決する」という話にはなりません

 

先程も書きましたが、例えば「夫婦+子ども2人」の場合、両親が非正規労働者でも相対的貧困層には該当しません
2人世帯で、手取りが13万円でも相対的貧困層ではないし、1人世帯ならフリーターである限り相対的貧困層ではありません
でもどう考えても苦しいですよね?

 

理由は相対的貧困率の計算式がざっくりし過ぎだからです
なんで中央値を2で割るんですか?? その程度の指標なのだと思います

しかし、これだけセンセーショナルに独り歩きしてしまうと皆がその数値ばかりみてしまってどうなのと思います

ゴシップメディアだけならまだいいですが、一流メディアや行政もそれに乗っかっては正しい対応なんてできないじゃないですか
そういう意味でNHKがこういうことを言い出すとすごくイラッとしますよね

(ちなみにネラーはいい加減飽きてる様子。飽きて分からないふりをしてJKをいじる・・・)

 

おわりに

最後に一言だけ言いたい

 

「バカばっか」(南央美ボイス)

 

ふーすっきり

 

 

 

 

 

追記:

蛇足ですが

キーボード問題と、なぜうららさんだったかについても妄想してみました

 

キーボード問題

これ、多分「学校の情報の授業で分からないところがあるからPC欲しい」という要求に対して親が「それならPC買う程でもない」と真っ当な発想でキーボードだけ買ったんじゃないですかね? 親子揃ってPCに疎ければあり得ると思います

それを「あなたの家庭は貧乏です」と言われた時に「貧乏だからPC買ってもらえなかったんだ」と勘違いした説。てか何でVTRに親が出てきてないんですかね(って仕事か)

 

なぜうららさん問題

非常に失礼ですが、もっと高学歴の貧乏家庭の子の方が素直に同情される気がします
と思ったんですが、そういう子は奨学金ありますから、よほどじゃない限り困ることはありません。結局、みんなで存在しないヒロインをでっち上げて破綻した感じですね。そういうのが一番炎上してしまうんだよなぁ・・・

 

以上妄想でした

【解説】「モノ」の時代から「コト(体験)」の時代へ 若者の購買行動の変化とIT

こんな記事がありまして

 

www.itmedia.co.jp

 

お、「モノからコトへ」の話かな、と思ったらそこまで深い話ではありませんでした

 

なので自分で書いてみます

一応言うとITめっちゃ関係ありますよ

 

 

※ちなみに裏は取ってないのでほぼ推論です。適当に読んでください

 

若者は”モノを持つこと”に興味がない?

(※正直なところ、若者じゃなくて「現代人」と書きたいんですが)

 

今はモノが売れない時代だと言われています

大抵そういう記事が書かれると「金が無いからだ」「携帯代のせいだ」と言われますが、本当にそれだけでしょうか? 私は他にもあると思っています

 

物を買う理由はいくつかあると思います

  • 必要だから(必要性)
  • 欲しいから(物欲)
  • 皆持ってるから(コミュニケーションツール)
  • 持っている状態に憧れるから(ステータス)

例えば地方の会社員は今でも車を持ってますよね

「持ってて当たり前」くらいに持ってます

つまり必要性に関しては昔も今も変わっていないはずです
(※車以外は必要性が変化しているものもあります)

 

しかし都内の若者はほとんど車を持っていません
昔は持っていたらしいです

この理由でよく耳にするのが「ナンパに使えないじゃん」ですが、それって要はステータス(持っている状態に価値がある)ですよね

 

これは予想ですが、現代はモノに溢れた世界になったため、ステータスに価値があまり見いだせなくなり、コスパの悪いものから順に持たなくなっていったのではないかと思っています
もちろん今でも購入や所持そのものが目的になることはありますが、そういったモノに溢れた現代ではそれも食傷気味ですし、購入欲を全部満たそうとすると膨大にお金が掛かることに気づくと思います

 

そうして「皆が持っている状態」がなくなっていくと、コミュニケーションツールとしても価値が無くなっていき、残るのは物欲と必要性となります

例:車、テレビ

※ちなみにこういう、皆が持ってれば持ってるほどその価値が上がるという状態をネットワーク効果と呼んだります

時代を象徴するような商品は大抵ネットワーク効果が働いているので、それが無くなると一気に売れなくなりますね

ネットワーク効果がより強く発生する「ダイレクトにコミュニケーションツールとなっているモノ(携帯)」は相変わらず「持っていて当たり前」の時代が続いていますね
社会圧として半ば強制力すらあります

 

モノの本質的な価値だけを売る時代

「所有(購入)に魅力がなくなったのでモノが売れなくなった」という時代になってきたため、今度はモノから所有を引いて売る企業が現れました

(いわゆるユーザー体験です。この用語、ふわっとしてて嫌いですが)

 

モノから所有(購入)を引いたらどうなるでしょうか?

 

所有物ではないのでそれを売ることはできなくなります
持っているというステータスもなくなります
カスタマイズ性や利用時間などの自由度も制限されるかもしれません
逆に、管理や維持、破棄の手間は減ります
そしてなにより、モノを利用するという本質的価値は何も変わりません

 

難しい話ではなく、要はレンタルです

レンタルビデオなんかを想像すると、あれは中の映画を見るだけなら購入と大差無いですよね?

ぶっちゃけてしまえば、所持という行為は「利用するという本質的価値」には大した影響を及ぼしません

 

※もし若干違和感を覚えるとしたら、何でもかんでもレンタルにしたら面倒だからという点だと思います。実際に何でもかんでもはレンタルにできないのでそれは正しいので、レンタルできるようなものやビデオなどのソフトウェアで想像するとイメージしやすいです

 

モノから解き放たれると、価格に自由度が生まれる

これもレンタルビデオで考えてもらえばわかると思いますが

1万円のDVDでもレンタルにすることで400円とかいうサイズに切り分けることができるようになります

いわゆるシェアリングエコノミーですね(この単語も本質的ではないので嫌いですが)

 

レンタルビデオの存在は、1万円のDVDは買いたくないけど400円くらいなら利用したい(本質的価値を享受したい)人たちに受け入れられます

 

こういう風に

ユーザーが出せる額分だけ出させる仕組みを価格差別といいます

例えばソシャゲやAKB商法なんかも価格差別を使っています

その価値に、100円払いたい人は100円払い、1000円払いたい人は1000円払い、1万円払いたい人は1万円払う状態

全くもって不公平なのですが、この方式が一番売上が上がります(原価が小さくないと使えませんが)

 

車の場合は時間単位でお金を支払うようにするでしょうから、もう少し公平で受け入れやすいです

 

つまり、「1つ1つのモノをいちいち高いお金を出して買いたくない」という現代人の価値観に、市場が合わせてきた感じですね

 

必要な価値を、必要なときに、必要なだけ使う

モノから解き放たれた時のメリットは、価格に限ったことではありません

 

アマゾンウェブサービスや、クラウドサービスでは既に常識となっていますが、ユーザーの理想を突き詰めると「必要な価値を、必要なときに、必要なだけ使う」になっていきます(そして使った分だけ支払う)

 

頭を柔らかくして考えなければなりませんが

例えば車だと「車の利用を、必要なときと場所で、乗り終わるまで使う」ですね

Uberのような配車&回収システムさえできれば不可能ではないでしょう

 

所有を捨てるとそういうこともできるようになります

 

実は既に多くの場所で利用されている

こういう売り方は既に色々なシーンで行われています(ITサービスの多く)

  • 音楽オンデマンドサービス
  • 定額音楽視聴サービス
  • 電子書籍
  • はてなブログ
  • サービス利用料
  • ソシャゲ
  • エアークローゼット(ファッションレンタル)
  • 靴のレンタル
  • 機械・PCのレンタル(リース全般)
  • 定期購読型のWebメディア・雑誌

いずれも所有から解き放たれたからこそ色々な売り方、使い方ができるようになりました

 

ちなみに月額サービスが多いのは

  • 少額に見える
  • 安定してお金を落としてほしい
  • 解約するの面倒くさい心理で使い続ける

などの事情があります

 

これからモノはもっと売れなくなる

一旦まとめると
モノを売らないでサービス化することで

  • 価格差別の効果を狙える
  • 「必要な価値を、必要なときに、必要なだけ(+必要なだけ支払う)」という強みが出せる

ということができます

もしそうなると、物販vsサービスはこういう状態になります

  • 物販  :1個1万円 + 維持・管理などの負担
  • サービス:1回利用料1000円 + いつでもどこでも

こうなってくると物販は非常に不利なのはわかると思います

例え「合計したらサービスのほうが若干高い」ということになっても不利です

例えば、1ヶ月利用1000円、1年分一度に支払うと1万円、と言われても1ヶ月の方を選択したくなるのは人間の心理だと思います
入り口のハードルが低いですからね

 

とは言えもちろんこの方法にも限界があります

例えば文房具一個一個をレンタルしたくないですよね。面倒くさいです
使いきりのモノもレンタルできません(食べ物、トイレットペーパーとか)
レンタルが気持ち悪いものもムリです(下着とか)
量産できないもの、スペックが不安定なものも厳しいかもしれません
物販が安価すぎるものもビジネスにしづらいかもしれません

 

逆にそれ以外はやろうと思えばできてしまいます

そしてそういうサービスが出れば出るほど価格破壊が起き、モノは売れなくなるでしょう

時代を巻き戻すことはできません、だってこちらのほうが便利でしっくりきますから
AWSを利用するエンジニアなら身にしみていると思います

 

シェアリングエコノミーの様々な軸

「モノ」という意味を拡張して考えると、他にも様々な軸が存在します

少し例を出すと

 

部屋を貸す  AirBnb
駐車場を貸す  あきっぱ
印刷機のアイドル時間を貸す  ラクスル
空き労働時間を貸す  クラウドソーシング

(まだまだあるけど思い出せない)

 

価値販売は何をやっているか、その強み

※一旦、物販の対義語として価値販売という用語を作ってみました
 シェアリングエコノミーには該当しないケースもあるので

 

彼らがやっていることとしては

  1. 何かを圧縮したり、効率化したり、切り分けしたり、シェアすることで
  2. 商品価格の小さい単位を作り、安価にして、ユーザーに提供する
  3. そこから利便性をどんどん上げていく

というフローなのですが

こうすることで

  • 「基本無料」「初月無料」など、入り口の垣根を低く設定できる
  • 所有している時以上の利便性を出せる
  • 気軽にモノを交換したり、組み合わせたりできる
  • 気に入ったら買ってもらうなど、販路を持てる
  • 通常の購入より更に高い付加価値を出すこともできる

など非常に強みがでてきます

これらも「モノを売れなくする」一因でしょう

 

価値販売にはITシステムが不可欠

簡単な話で

  • 人件費をかけると価格が高騰する→システム化
  • いつでもどこでも→インターフェースが必要

のような事情です

個人的にはこれからもっとそれ系の仕事が増えると睨んでいます

(既に2案件くらい関わってます)

 

物販業界の苦悩

個人的には、物販業界は価値販売にも攻めて出たほうが良いと考えています

遅かれ早かれ誰かがやるのなら、自分たちでやったほうがいいでしょう

そういう価値観の時代なので仕方ないです

しかし業界レベルでカニバリ(既存事業を食う)ので、特に日本では厳しいだろうなと思っています

なので特に日本では実業家がベンチャーである程度実現した後、物販業界と協業する形がベターなのかもしれません

最悪なのは海外に食われることです

 

ただし価値販売サービスは非常に難しいので注意

価値販売系のシステムは非常に重たいものになります

イメージとしては「ECサイト+倉庫管理+アプリ」みたいな感じです

まともにやると、軽く見積もっても5000万は掛かってしまいます

 

また、一つの業界を巻き込まなければならないので営業・経営方面の手腕も必要になります(AirBnbのようなCtoCであれば別)

それに事業がスケールした時に利害関係者の誰かが苦しくなって潰れるような事業設計にしてしまうと、どこかでコケてしまいます

 

難易度としては相当高いものになるので、流行ってるからと安易に突撃するともれなく死ぬと思ったほうがいいです

 

若者には物欲がない?モノを買わない?お金がない?

以上のことを考えると、このような主張が古い発想であると気づけると思います

 

1個だけ必要な商品を10個買いたい人なんてほとんど居ません
同じように、0.1個だけ必要な商品を1個買いたい人もほとんど居ません

 

若者はその当たり前の行為を行うことで、色々な興味あるものに少しずつお金を払うことができています
まるでスマホのような人間ですね

 

そしてそういう発想は気づかぬ内に全世代に広がっていくことでしょう

必要なのは市場がそれに合わせていくことです

 

おまけ:IoTって大丈夫なのかな?

最近IoTも流行ってますが

IoTってぶっちゃけ物販なので、IoTを売るっていうのは時代に逆行してるんですよね

局所的に儲かることはあっても全体としては中々厳しい物になると思うのですがどうなんでしょうか

(個人的にはとりあえずIoTベンチャーには全力で近寄らないようにしてますが)

 

追記: 

アメリカは次の時代に突入してるみたいですね

 

business.nikkeibp.co.jp

 

所有そのものの価値が見直されてるっていうことは、非所有の価値はもう大体分かったってことなんでしょうか? 2周くらい遅れている気がします・・・

【業界】参入障壁とコモディティ化 コモディティ化時代にできること

参入障壁の話を書いたらなんかちょこっとだけバズったんですが

もうちょいディープでウケなさそうな方向で 
じゃあ技術者とか、業界の中の人はどうすりゃいいの?これからどうなるの?ってあたりを話します

長いです(8800文字)、暇な時にどうぞ

 

otihateten.hatenablog.com

 

※ちなみに私は経済学方面の素人です。MBAとか持ってないです、欲しいけど。ほとんどネットで仕入れた知識と経験則と勘です。凄い時代だぁ

 

日本の家電メーカーはどうすればよかったの?

日本の家電メーカーが何で苦しいのかというと
前回の記事でも書きましたが、消費者から見てどれもどんぐりの背比べになってしまったからです

そうすると、価格競争に巻き込まれます

※「価格競争」はそれだけで一つの学問領域になるほど深いので、気になったらググってみてください

 

何が起きたか、分かりやすい概念にプロダクトライフサイクルというものがあります

製品ライフサイクル - Wikipedia

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/7/70/Product_life_cycle_%28Basic%29_NT.PNG

 

簡単に説明すると

何か新しい商品やサービスが出てきたとき、上手くいくと導入期、成長期、成熟期、衰退期 と変遷するよ!と言う概念です

 

導入期
 誰かが何かすごいこと始める

成長期
 それが儲かるので、皆「俺もやる!」と集まってくる

成熟期
 ビジネスとしてでかくなり、方法論が確立される

衰退期
 コモディティ化
 →レッドオーシャン
 →儲からないので皆去っていく

 

つまりどうあがいても絶望だよという概念です

 

価格競争でググると多くの「価格競争から脱却」する方法が見つかります

例)ファイブフォース分析 - Wikipedia

しかしどれも一社単位の話で、業界全体では中々コントロールする術がまだ確立されていないようです

上手く脱却できる汎用的な方法があったらノーベル賞取れるんじゃないですかね?

 

プロダクトライフサイクルは、労働者でも使える

上の4フェーズ、よく見ると労働者が鍵になってるのに気づくと思います

この理屈は労働者に対しても使えます

 

導入期にスターのような存在が現れます

カリスマ美容師、ブロガー、Youtuber、ニコ動実況者、ジョブズホリエモン、研究者、有名ゲーム、歌、製品
なんでもいいです

彼らが牽引役となって業界が成長し、盛り上がり、やがて衰退します

どのくらいの時間が稼げるかは、業界のキャパ次第ですが
どうやっても、衰退するか、安定します

歴史的に見ると、第一次産業第二次産業第三次産業→現代、と技術革新の度に主業界を変遷してきました

 

もちろん一番儲かるのが成長期~成熟期です

グラフで言うとBのラインですね

しかし多くの一般労働者が参加するのは成熟期~衰退期です

そして30代〜40代あたりで業界全体が徐々に苦しくなっていきます

衰退期に入ったらどれだけ苦しいかは、第一次産業を見ると察せるかと思います

 

参入障壁が低い産業と、労働集約産業が面倒

この2つが特に面倒くさいです

 

※ちなみに美容師よりはITの方が参入障壁は高いですが、ぶっちゃけIT業界も参入障壁は低いですよね。免許とか無いですから。ただ単に、まだ成熟期になりきれていないくらいにキャパが大きいだけなのではないでしょうか

 

この2つの特徴を持つ業界は
成長期~成熟期により多くの人材を抱えようとします

 

規模が大きい=強い=売上が大きい=経営者儲かる

こういう構図になってしまうからです

 

しかしプロダクトライフサイクル同様、どこかで衰退に転じる時が来ます

その瞬間、人件費が重荷になり潰れてしまうんですが
人が多い分、潰れなかったとしても給料が安くてキツイという状態になります

 

潰れたら他業界へやり直し、潰れなくても低い給料
しんどいですね

 

でも更に嫌らしいことに、こういう産業は入りやすいんです
人材の量が金のなる木ですから

 

人材のコモディティ化ってなぜ起こる?なぜ加速する?

とりあえずWikipediaでは製品のコモディティ化についてこのように書いてます

コモディティ化 - Wikipedia

規格仕様の存在する製品群・市場

技術の円熟化

モジュール化

基準・法制度

 

これらは人材面でも似た話なんですが

ちょっと角度を変えつつ考えてみます 

 

価値の上限と、売上の上限

Wikipediaで言うところの「規格仕様の存在する製品群・市場」「技術の円熟化」

※以下は、人材も製品の一つと考えて読んでください

 

製品価値の上昇が売上に寄与する、という状況があるとします
例)HDDの容量が1Tから2Tになると、価格が約2倍になる

こういうのであっても

 

1. 永遠に価値を上げていけるわけではないし

2. 価値を上げても売上に直結し続けられるわけではありません

 

それら上限に多くの製品(人材)が到達してしまったら、コモディティ化が起きます。

人の場合はこういった現象を山の高さに例えたりしますね
 

f:id:otihateten3510:20160813231509p:plain

(分かり難い図。価値→レベルとしています)

 

いくつか例を書きます(飛ばしてもいいです)

 

■HDDの例

例1:(現在)技術的に10T以上が厳しい。だから価値に上限がある
例2a:例え100Tにして価値を上げてもユーザーはそこまで使わない。ユーザーから見た価値はユーザーが使用する上限の価値になる(100Tでも5Tしか使わないなら5T分しか金を払わない→5T以上が同価値になる→コモディティ化
例2b:1Tから8Tは価格が8倍より大きくなってしまいコスパが落ちる。ユーザーは一番コスパが良い価格を基準に考えてしまう(1T1万円なら、8Tは8万円の価値だと解釈する。実際には10万円だとすると割が合わないので上限が発生してしまう)

 

コンビニ店員の例

コンビニ店員の業務を考えた時(以前やってました)
アレはアレで相当難しい作業ですが、バイト1年目の新人と、バイト10年目のベテランで、売上に寄与する度合いはどの程度違うでしょうか
コンビニは店舗型なので、商圏は決まっています
しかもお客さんがコンビニに入った時、どの店員にあたるかはランダムなので、「あの店員がいいからあの店に行く」もなかなか難しいです
そんなこんなで1年目でも10年目でもさほど変わらなくなってしまいます

※もちろんそういう場合は、育成や発注など、レバレッジの効く業務もして差別化することはありますが

 

会社の例

毎年一定人数を雇っていて、終身雇用を謳ってる会社を考えます

22歳から60歳まで38年ありますが
10年でレベル上限(Lv10)に達する場合、

22歳Lv1 23歳Lv2 24歳Lv3 ・・・ 32歳〜60歳Lv10 となってしまいます

ほとんどがLv10でどんぐりの背比べです

 

もっと端的に言えばきちんとしたマニュアル化がされた時が分かりやすいですね
誰でもできるようになると、最終的に非正規雇用にバトンが渡るまで人件費が落ちます(場合によってはもっと落ちます。海外・個人事業主・内職)

 

労働市場の最適化で加速する

雇用の流動性が最大だった場合
つまり、より儲かる職業にホイホイ転職する社会だった場合
コモディティ化は加速するのではないかと思います

 

業界Aが人が多くコモディティ化に喘いでいて
業界Bが人手不足でより儲かるという時

Aに居る人はBに移るでしょう

Aの衰退速度は減速しますが、Bのコモディティ化は一気に加速します
コモディティ化というよりはむしろ市場の飽和の方が重大となりますが)

 

もちろん最適化の速度に寄与するのは、雇用の流動性と、労働者の市場の認知度です

 

プラットフォーマーの登場で加速する

下の方で詳しく書きます

 

逆に中々コモディティ化しないもの、またはしてもへっちゃらなものは?

  • 資源(一応これもコモディティ化するんですが、石炭とか。息が長い)
  • インフラ(参入障壁が高すぎてカルテル状態)
  • 医者(参入障壁が高すぎる+医療保険
  • 公務員全般(給与が相場制ではない)

後なんでしょう・・・?

自由市場ではとにかく避けられない現象だと思います

あの家電ですらコモディティ化しました

最近は弁護士すら危ういらしいです(枠を増やしたから)

 

コモディティ化って悪いこと?

ここまで労働者目線で語ってきましたが、視点を変えるとコモディティ化は悪いことでもありません  

  • 価格が落ちれば消費者は喜ぶ
  • ナレッジが貯まれば誰でもいいモノが作れる
  • 標準化を素早く推し進めれば、業界は強くなり海外に勝てる
  • 参入者を増やし、協調して開拓すればより素早く革新的なことができるし、他業界に食われなくなる(競争の入れ子構造)

 

とイイコトだらけです

イイコトで、皆が標準化を望んでいます。だからこそコモディティ化は防げないわけですね

いつまでも同じ手法で儲けてるところは技術も体質も古く、既得権益と呼ばれウザがられます

 

コモディティ化を防ぐ方法:独占とカルテル

また労働者目線に戻します

 

コモディティ化を防ぐ一つの手が独占やカルテルです

他の新規参入者を許さず、かつ値段を下げないように皆で示し合わせれば、衰退期を回避することができます

それを実際やってるのが携帯キャリア各社、インフラ、一部商品です

どこも横並びで値段の差をあまり付けてないですよね

 

また、そこまでいかなくても、免許や規制というのも似た手法です
そのため業界団体はどうにかして既得権益を作ろうとします

 

消費者からしたらウザいですし、未参入者から見てもウザいですが、彼らも血みどろの戦いをしたくないでしょうから、気持ちは少し分かります

 

海外の脅威:途上国の脅威

しかし最近は独占もままなりません

海外勢の存在が、今までのやり方を狂わせました

一番わかり易いのが価格破壊を生む海外の安い製品ですが

日本の家電メーカーもそれに対抗して、価格競争の際は積極的に海外の安い労働力を使い、自らの首を少しずつ締めていきました

 

途上国の人たちは日本に売ったほうが儲かるため、積極的に新規参入します

もちろん狙われるのは参入障壁の低い業界や、価格競争に陥った業界、既に方法論が確立された業界です

 

ちなみに、家電市場はまだ衰退期とは言えないくらいの伸びしろがあるらしいです

それに給料はまだそこまで低くありません

単純に、新規参入が多く競争が激化したためピークよりは低く割に合わないだけですよね

重要なのは、総売上/プレイヤー数です

よくパイの奪い合いって言いますよね

どれだけ儲かろうが、分け合う人数が多ければ意味がありません

 

ところで、日本は実はまだいい方で

移民が入ってくるともっと燦々たる有様になるのではないでしょうか
(そこら辺はあまり調べてないですけど)

特に元々低賃金な業界で更に厳しいことになるのではないかと思います

 

海外の脅威:コモディティ化グローバル化 

もう一つ海外で脅威なのが、コモディティ化グローバル化だと思います

 

例えば日本では高単価を維持している商売だったとしても

海外で既にコモディティ化されていて、その市場が合流してしまった時、国内の業界が食われてしまいます

コモディティ化された海外市場は技術力なども優れていることが多いので、国内市場は太刀打ちができなくなってしまいます

 

業界団体が頑張って市場の成長を止めておいたら、いつの間にかやってきた黒船に負けるという構図で、ちょいちょい見ますよね

 

(余談)ITはオフショア開発、失敗してよかったね

ITで言うと、オフショア開発で海外の安い労働力を使おうとしましたが

アレは正直危なかったのではないでしょうか

たまたま難しく上手くいかなかったのと、途上国の単価がどんどん上がったのと、人がWebやスマホに流れたので主流にはなりませんでしたが

 

ヘタすると家電業界と同じ道だったと思います

 

非正規の脅威

その仕事が本当に「誰でもできる」くらいまでマニュアル化されると
非正規労働者に仕事がバトンタッチされます

ここで問題なのはパートや学生バイトの存在です
彼らは諸事情であまり稼げなかったり(扶養控除の壁)、そもそも大金を稼がなくても良いという状況にあることが多く「低賃金でも働く」という存在です

そこまでいくと一気に価格破壊が加速しますよね

そして積極的に人件費を価格破壊させた企業が勝ってしまいます

 

例:コンビニ、飲食店、ライター業務、工場

 

ITイノベーションの脅威

Wikipediaでいうところのモジュール化、規格仕様の存在する製品群・市場

ITはプラットフォームを作ることができます

プラットフォームでは、例えどんだけ単価が下がろうが、皆から少しずつお金を集めるので成り立ちます

 

しかしプラットフォームを作ると


比較しやすくすくなる+標準化が進む+新規参入しやすくなる

過当競争を産む

コモディティ化が促進される

価格競争に陥る

という流れを産んでしまいます

 

最近の分かりやすい例がクラウドソーシングサービスです

素人、留学生、学生、主婦などが新規参入してきて、単価がどんどん下がっていき、売る側は誰も得しない状況が生まれています

 

そして暴落し切ると、品質が落ちていき、買う側も得をしなくなっていきます

 

コモディティ化の行き着く先

あまりに儲からなくなると、人が全員出ていき産業が空洞化します

テレビで「昭和の頃には一つの産業だったけど今はこの職人ただ一人」みたいな産業をみかけますよね

ああいうイメージです

(農業、林業、製紙、一部の工場、炭鉱夫、ほかたくさん)

 

ここまで行くと消費者まで実害が出てきます

本当は必要なのに儲からないから誰もやらないという状況が出てきます

 

そこまでいかずとも、儲からないから全体の品質が落ちるという状況もありますよね

本当は金を倍払ってでも良いサービスを受けたいのに、安かろう悪かろうしかない状況

 

コモディティ化に私達はどう立ち向かえばいいのか?

私は学生時代に2chで激論(失笑)を繰り広げていて、レッドオーシャンみたいな概念を知りました(コモディティ化を知ったのはもっと後です)

 

その時、じゃあ技術者はどうすればいいの?と思いました

だって、家電メーカーが就活生の花形になってから、家電メーカーしんどい!になるまで20年も無かったですよね??

頑張ってモノを開発して発展させたら、いつの間にか参加者が増えて儲からなくなるって、悲しいですよね

 

もちろん景気や戦略の影響もあるんですが

今の時代の流れはそれほどまでに高速なんだと思います

 

そういう時代から、更にインターネットの時代になりました

ということは、新卒の時に花形だった職業は10年持つかも怪しい

定年まで35年くらいだとしたら、そんなの想像できない!

大企業が安定してるだって?ふざけるな!

と就活の時に思った私は、転職人生と、自分の中にスキルをタメていく作戦で生きていくのを決意しました

 

転職が当たり前の世の中がいいのでは?(予想)

昔なら「これで一生食っていける」みたいな職業が、今は長くても20年しか持たない
という前提に立つと、ある程度の雇用の流動性を保って
平均勤続年数5〜10年くらいで推移すればいいのではないかと考えています

※あくまで労働者目線のみですが

そういう状況では試行錯誤終盤の新しい業界に行くことになりますが、そういう業界はどの会社が勝っていくかも未知数なので、余計に転職は必須になってきます

 

そして、実際そうなるのではないかと考えていました

鶏が先か卵が先かですが
もし転職率が増えて雇用の再配置が起きれば、新しい業界のコモディティ化は加速します。そうするとまた皆が苦しくなって転職率が増え・・・

という流れが2010年代から日本でも起こると予想していたのです 

※これは悪いことではなく、プロダクトライフサイクルの、売上のライン(A)にワンテンポ遅れて労働者が移動するのではなく、利益のライン(B)に合わせて労働者が移動することで不要な過当競争を生まなくできると思っています

 

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/7/70/Product_life_cycle_%28Basic%29_NT.PNG

 

しかしこの予想は外れていました

 

雇用の流動性は変わっていない

今になって調べてみると、雇用の流動性は昔と大差ないことがわかりました

驚くことに、IT業界でも同じです

 

ーーー以下資料  詳細な解説は省きますーーー

 

■学歴別卒業後3年以内離職率の推移

http://www.mhlw.go.jp/topics/2010/01/tp0127-2/dl/24-02.pdf

  

f:id:otihateten3510:20160812140350p:plain

 

■入職率と離職率の推移

http://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/doukou/15-2/dl/gaikyou.pdf

 

f:id:otihateten3510:20160812140254p:plain

 

 ■年齢階級別の入職と離職

f:id:otihateten3510:20160812140624p:plain

※数年前のものと比較してみましたが大差ありませんでした

 今の若い世代が離職しやすいわけではありません

 

■新規大学卒業者の産業分類別卒業3年後の離職率の推移

http://www.mhlw.go.jp/topics/2010/01/tp0127-2/dl/24-19.pdf

f:id:otihateten3510:20160812140444p:plain

ーーー資料ここまでーーー

 

理由は分かりませんが、まだバンバン転職するのは少数派なようです

(期待値としては人生に2回前後? おそらくIT業界で言えばSIerが少なくWeb系が多いんだと思います)

 

このことから分かるのは、現在であっても昔と変わらず

  • 学生時代~アラサーまでで業界や領域を絞らなければならない
  • コモディティ化しても雇用の再配置は起きない
  • 転職に対する受け入れ体制は昔と変わらない

であるということです

 

3つの選択肢 守るか、攻めるか、生き残るか

そうなると選択肢は3つしかないと思います

  1. コモディティ化しない業界を予測して選ぶ
  2. 転職人生に耐える(スキルを持つ、新しい業界に行く)
  3. コモディティ化した業界の中で生き残る(上澄みを目指す)

個人的に1は非常に難しいと思います
まず、安定職は今とても人気です、安易になれません
そして、例え今安定していても、今後どうなるか全く未知数だと思います

 

TPP、公務員減らし、家電、郵政、電力自由化 

こういったものを見てると、参入障壁によって守られてる職業もいつまで安泰かなんて分からないですよね
守られてる業界は、一旦その壁がなくなると非常に脆い印象で、人材としても他で通用しづらくなりがちなのではないかと思います

※例外としては、1をメインの仕事にしつつ副業で稼ぐ方法もありますが

 

2は私の方針ですが、成長フェーズの産業を専門にするというものです

例えば現在のアプリ業界なんかは最初からグローバルだし情報共有も早いですが、まだ伸びてます

こういう業界は他業界を食うことはあっても食われるのには時間が掛かるでしょう

※むしろ進化しすぎて自滅するほうが先ですね(技術革新で仕事に価値がなくなる)

これは作戦として難しいように見えますが、単純に「人手不足の新しい業界」に突撃するだけで良いと思ってます。「これから来る業界」ではないですよ?それは導入期なので儲かりません

 

3はこれまで通りです

競争しても勝てるだけの実力と気概があるならいっそどこでも良い気がします

競争に燃える人とかも居ますしね

ただここで一つ注意したいのは、参入障壁がマイナスな業界の存在です

例えば「師匠に弟子入りさせてもらい、月3万円で働かせてもらっている」とか「1年目は教えて頂くので、金を払っている」くらいに皆がなりたい憧れの職業は、相当厳しい戦いになります(アニメーター、デザイナー、漫画家、美容師、建築士などなど)

ちなみに見極めポイントとしてはまず「小学生でも知ってる職業かどうか」だと思います

 

いつか終りが来るという気構え、Π型人間+α

業界レベルでいつか終りが来るという認識は非常に重要だと思っています

(もちろんIT業界の方はそう思ってるでしょうけど)

その時に重要なのがどう他の領域にスイッチングするかですが
よくΠ型人間になれという話があります

これは業界知識のベースは抑え、更に2領域に専門知識を持つと強いよ!という話ですが、この片方が他業界でも通用するモノであるとなお良いと思っています

そしてそういったものは大抵外枠の知識(ゼネラル的な知識)であるケースが多いです

マネジメント、業界構造、モノ作りのフロー、効率化、財務、経営、法務、デザイン、マーケetc

スペシャル一領域+ゼネラル一領域のΠ型人間になれれば、何も怖くないのではないかと思っています

 

次に繋がる領域を選択する

例えばwebの知識は、十二分にアプリに応用できます

設計の考え方やデザインの考え方、開発フローなどなど

業界に変革が起きても、結局似た仕事だと思える領域を発見できるといいですよね

 

ただそのためには複数の業界の共通項を探さなければならないため
大分情報をかき集めなければなりません

その点で言えばIT業界は複数の業界と接点があるのでやりやすいです

「え、あなたの業界もそういう感じなんですね」というトークを積極的にできればヒントが見つかるのではないでしょうか

 

その変化の時には、大胆に転職してしまっても良いのではと思います

一番ホットな組織に近づいていかないと、結局「〜もやってます」止まりの中途半端な知識しかつかないリスクも有ります

ただし、会社の規模を大胆に変えるのはオススメしません

大企業と中小企業では、全体のスコープに格差がありタスクの種類がだいぶ変わってきます

 

プラットフォーマーの責任

ところで、ITは対業界サービスを作ることができます(雑誌、営業なんかでも作れますが)

そのおかげで最近は、いたずらにいろんな業界に破壊的イノベーションをもたらし、誰も望んでないコモディティ化を加速しているケースが目立ちます

逆にコモディティ化を上手くコントロールできるようにサービス設計・事業設計ができれば、業界にとっても消費者にとってもよいサービスができるのではないかと思います

そういう点では非常に責任の大きい作業ですよね

 

そして破壊的イノベーションだ!とか言ってドヤ顔で価格破壊ばかりしていると、類似サービスが出てきてサービス自体がレッドオーシャンと化してしまうことでしょう

 

まとめ

まとまらない!

ここらへんは複雑過ぎて話がとっ散らかりますね

 

業界軸、時間軸、その中の労働者、経営者、消費者、業界をいじれるIT、組織の規模、海外

と考えなければいけないことが多すぎるんです!

 

ちなみに、そういう業界のライフサイクル設計をITの側から上手くコントロール出来ないかと最近考えています

要は価格競争に陥らせずに、価値だけを比較できる状態があり、そのプラットフォームをコントローラーを業界全体の利害関係者に握らせればいいと思います

そのプラットフォーム内で不満を抱えてる人たちが居るなら、まだチャンスは有ります(キュレーションで言えばメディア側とか)

もちろん全員が納得してしまっていたら、どうしようもないんですが

 

まだ実験中なので上手くいったら報告します

 

 

次回は「議論とは何か」についてダラダラ書きたいです

社会人強さ議論スレ

s.ameblo.jp

 

toianna.hatenablog.com

 

ちょっと待ってよ

ここ掘り下げようよ

 

第1階層 上級公務員、経団連加盟大企業勤務者、難関国家資格、成功した起業家。配偶者含む

第2階層 2流中規模会社勤務者。2流公務員

第3階層 中小企業勤務者、ニート

第4階層 フリーター、非正規社員派遣社員、飲み屋、風俗嬢など売春婦

 

根が下衆なので、ランキングとか格付けとか好きですよ

議論するのは不毛なので好きじゃないですが

上位ランカーを仮想敵にして、どうすれば別ルートから勝てるか考えるのとか好きです

 

SIerを訳もなく格付けしたり

http://www.itranking.net/blg/2015/09/20/si-ranking/ 

 

下位競争で盛り上がったり

http://wc2014.2ch.net/test/read.cgi/recruit/1441028229/

(古いです)

 

web系はどこ?と聞いたら「web系なんて圏外に決まってるだろ!!」と罵られたり

 

・・・ 

 

というわけで、私も訳もなく階層作ってみました

 

社会人つよさランキング(意味はない)

 

第一階層 偉人 全てを持つ者

大成功した実業家とその経営層

著名な政治家、アーティスト、超有名人

世界レベルの有名スポーツ選手

ノーベル賞受賞者

 

第二階層 天上人 手の届かない人たち

資産家、成功した投資家、大企業社長

 

第三階層 大成功者 一般人の最高ランク

大成功したベンチャー社長

各分野での第一人者、一部の人気者

成功した漫画家や小説家など、アイドル

スポーツの世界大会メダリスト

 

第四階層 名士 すごい上に頑張ってる人達

弁護士、開業医、官僚、無名政治家

 

第五階層 一般成功者 探せば近くに居る出世頭

小企業の経営層

そこそこ有名人、スポーツ選手

事業部長、大企業課長

著書があるような一部のフリーランス

中堅会社の部長、各業界内で知られてる人

勤務医、成功してる士業の方

普通の漫画家や芸術家

超絶イケメンや美女

やりたいことで突き抜けた人

etc

 

第六階層 優秀な人 頑張ればなれる

有名企業の社員

一般企業のチームリーダーや主任、課長

上手くいってるフリーランス

成功したブロガー

公務員

 

第七階層 普通の人

正社員、普通のエンジニア

良き家庭を持つ人

日々仕事が楽しい人

特定派遣

 

第八階層 何かがギリギリな人

社畜、給料安い人

仕事が辛い人、非正規労働者特定派遣は除く)

風俗嬢

先行き暗い人

生活保護

 

第九階層 苦しい人

ブラック社畜

ネオニート

地方のフリーター

上手くいってないブロガー

失業者

借金まみれの人

 

第十階層 生きるか死ぬかの人

貧乏でニート、浮浪者、病人

 

第十一階層 石を投げられる人

詐欺師などの犯罪者

暴力団ブラック会社のトップ

 

 

あくまで強さなので注意です

前も書きましたけど、突き抜けた人はどこか病んでるケースがあります

 

第一階層でも不幸そうな人居ますし

第十一階層でも幸せそうな人居ますよね(楽しそうな犯罪者共とか)

気の持ちようなんですよ(って自分に言い聞かせる)

 

 

所感

不毛な記事かけてたのしかったのでよかった(小並感)

スマホでブログは書きづらいとおもった(小並感)

第一階層のエンジニアが日本から出てほしいとおもった(小並感)

スレではないとおもった(小並感)

将来はエンジェル投資家になりたい(真顔)

 

 

次回はガチな奴書きます

 

(あ、俺7〜9だから大体風俗嬢とどっこいなのか)

デキる人間の方法論にご用心 会議編

よくあるビジネス書や自己啓発記事で「こうするといいよ」っていう主張を見ますが

ああいうのも、自分の状況で使えるものと使えないものがありますよね

という話と、会議の話

 

今日見た一つの例

japan.cnet.com

 

そういえば某D社に訪問してきたのですが、とてもシンパシーを感じました

類友感がありました

全く関係ないですが

 

頭いい人たちの方法は、頭悪い人には通用しない

当たり前ですが。

頭がいい人は取材なんかで「こうすると上手くことが運ぶ」という発信をよくします

しかし、その方法を誰もができるとは限りません

(そのくらいなら誰でも知ってますよね)

 

勉強でも、偏差値70の人の問題の解き方は、多くの場合、偏差値30の人には実行できないはずです

理由は単純に、スキルの差でしかないです

スポーツでも同じですよね、オリンピック選手の練習を、素人が真似しても身体壊すだけです

 

たまに、誰でもできてしまうやり方を発見する天才も居ますが・・

 

同じくらい能力があっても、状況が違うと通用しなくなる

こっちが本題。

上のような記事を見た時に、言ってることが理解できてるなら、俺ならやれそうと同意するかもしれません

でも待ってください

上のような会議の話は、チームや組織での話です

 

だから、偏差値70のチームの問題の解き方は、偏差値30のチームには適用できないかもしれません

もし自分だけが理解できても、チームが理解できなければ実行できないはずです

 

チームの状況

上では分かりやすくチームの偏差値と書きましたが

正しくはチームの状況ですよね

  • 規模
  • 頭の良さ、どのくらい話せる人がいるか
  • 上下関係
  • 文化
  • 目的

etc

これらが変わってくると、その方法が適用できるか吟味が必要になります

 

エンジニアリングに喩えれば、プロジェクトにライブラリが適用できるかどうかみたいなものです

 

チームリーダーや上司こそ気をつける

こういう「デキるチームの中の、デキる人間の、チームに対する方法」みたいなものを気にするのは特にシニア層や上司、リーダーが多いと思いますが

例え自分がデキるとして、本当にチーム全員が自分と同じようにできるかどうかは考えないといけませんよね

「また何か上が言い出した」と思われます

 

しかも自分のチームの状況を知っているのは自分だけで、記事には書いていないので

方法の適用には色々考えることが必要になるはずです

 

「会議は発言するべき」の謎

会議の例で具体的に見ていきたいです

 

会議って何するものなんでしょうね

  • 議論する場
  • 契約する場(言質を取る場)
  • 情報を共有する場

この中で、全員の発言が必須になってくるのが「議論の場」のみです

他のケースはむしろ「適当なこと言ってんじゃねぇ!」と怒られそうです

 

実際には、この3つがゴチャゴチャになった会議が多いです

議論しつつ、状況を共有し、何かを決める(契約する)

 

だとすると「発言すべき」論は

  • もっと良い議論にして、何かのジャッジに寄与して欲しい
  • 情報を共有(発信)して欲しい

のどちらかだと思います

 

この主張に適した「発言すべき」ケースは

議論力のある参加者、何かいい情報を持ってる参加者

であって

情報を持ってない参加者や、議論をかき乱すだけの参加者は別に発言しなくても良いのではないでしょうか

じゃあその参加者の役割は何かといえば、情報の共有(インプット)です

それさえ無ければ参加しなくてもいいです

 

ちなみにそこまで考えてから記事を意訳すると

「会議に出るまでに情報を持ってなく、議論を良い方向に持っていけないような社員はうちには要らないよ」だと思います

でももちろん仕事は会議だけではないので

コンサル・総合商社・事業会社なんかではこのノリでしょうけど、その他だと適用外な可能性もあります

ITで喩えれば、「コーディングで1行も書かないプログラマは要らないよ」みたいなものですかね?

 

「会議は発言するべき」の暴走

すごいデキる人が集まる業界ほど、会議や議論が重要になってきます

議論という仮想空間では、100億円でも1万人でも「仮の話」にできますからコスパがいいんです

そしてそういう業界では「発言しないのはノーバリュー」が正しくなっていきます

逆に、実際に手を動かすとか、プロダクトを作るみたいな業界では、そこまで会議が重要ではないです

仮想的な議論より、成果物や実行時間が重要になります

 

しかし、どうしても世の中はデキる人たちが情報を発信してしまうので

「会議は発言するべき」が世の中に広まっています

面白いことにこれは日本だけではありません

シリコンバレー界隈からも似た意見が伝わってきます

 

「会議は発言するべき」の目的は上に書いたとおり

  • もっと良い議論にして、何かのジャッジに寄与して欲しい
  • 情報を共有(発信)して欲しい

ですが、「会議は発言するべきだが、皆発言してくれない」ために、今度は謎の目的が生成されました

  • みんな会議に参加して欲しい

本当にこれが会議の目的でしょうか。手段と目的が逆になってませんか?

って10年も前から感じていますが、世界的に見てもこの流れがあります 

 

みんな会議に参加して欲しい^^v

参加することに意義があるんです! からの暴走について

 

まずその理由が生成されました

  • きっと皆、心のなかに良いアイディアを持ってるはず
  • 問題を自分事に捉えてもらえて、生産性がアップするはず

でもほとんどの場合、アイディアは捻り出すものだし、解決手段を持たない問題意識はノーバリューです

そいうかそれが目的なら会議しなくても、やり方はいくらでもあります

リーダーが飛び回って情報を集めても、課題一覧をつくって配布してもいいはずです

(いい案が出揃ったところで会議に持って行くというのは有りですが)

 

結果どうなるかというと、人数が多く、一向に進まない終わらない会議の誕生です

 

絶対みんな会議に参加して欲しい><

「みんな会議に参加して欲しい」ではいろいろな手法も編み出されました

一人ひとりに紙を渡して書いていくとか(KPT、デザインスプリント、スクラムetc)

もちろんこの手法も、チーム全員が本当に議論ができて、アイディアも持っているチームならよく回りますが、普通は無駄のほうが多いです

 

例えば、色んな専門家が10人居るチームで、自分だけがエンジニアだとします

そこでエンジニアリングの課題について、皆に紙を渡してアイディアを書かせるとしたら、どう思うでしょうか

これはあくまで喩え話ですが、似たようなことが行われていると思います

(もちろん、全員がエンジニアなら有意義な会議になるでしょうけど、紙は必要ないですよね)

 

これらの手法を使い、人数と情報量が増えた時には更にリスクがあり

情報の取りまとめをするファシリテーターに求められるスキルが高くなってしまいます

 

以前某社で似たような手法を用いたところ

150件くらいの玉石混交のアイディアが集まってしまい、そこからまとめられる者が居なくなってしまいました

(まあ1/3くらい私のアイディアだったんですがww)

 

暴走コラボ

会議は発言するべき

みんな会議に参加して欲しい

みんな発言しない

みんなノーバリューだ!

皆(何だこの上司、うぜーなぁ)

 

重要なのは、端を発してるのがデキる人の意見だということです

彼らは何も間違ったことを言っていませんが、全てに適用できるかといえばNOです

 

昔ならトヨタがどうたら、最近ならGoogleがどうたら、ちょっと前はジョブズがどうたら

そういうのはヒントではありますが飲み込む前によく咀嚼が必要ですね

 

翻弄されない対策5つ

デキる人たちの意見に翻弄されないために

あまりオススメしませんが5つの対策です

  • 一回疑って、反論意見や、解説意見も見てみる(はてブとか)
  • 自分の力もチームも力も信頼しない、全力で疑う
  • デキる業界に転職する
  • 自分のレベルにあった、デキてる人たちの意見を探す(ブログとか)
  • 翻弄されてる人(意識高い系)には近づかない

結局どうあがいても自分で考えてみるしかないですよね

キツイ

 

※ちなみに

 チームで相談するのはいいですけど、多数決で決めても失敗すると思います

 それなら先輩に聞いたほうが早いんじゃないですかね

【解説】参入障壁と安月給の話 美容師業界の例

ちょっと簡単に解説してみます

 

何気にIT業界も完全に無関係ではないので

 

blog.livedoor.jp

 

そしてこのブコメ

b.hatena.ne.jp

 

おっさん悲しいです!

 

だってWikipediaにちゃんと経緯が書いてるのにみんな適当なことばかり言って・・・

理美容師 - Wikipedia

規制緩和の部分)

 

要約するとこうです

1.戦後、理美容師がとても安定した職になった

2.安定してて、なりやすかったので皆が理美容師になった

3.安売り合戦になった

4.安売り合戦が行き過ぎると、質も落ちるので、非常に問題だ!となる

5.国にお願いして規制してもらった

6.理美容師は安定した職になった(町の床屋さんの時代)

7.1990年代にヘアサロンが盛り上がってきた

  規制やめた

  いちおう代わりに受験資格を高卒に縛った

8.2000年前後にカリスマ美容師が流行って、理美容師になりたい奴が増えた

9.理美容師が溢れて、安売り合戦になってきた

10.安売り合戦に適用したビジネスが出てきた

 

ここ数年「ヘアサロン業界やべぇ!」となってきましたが

2000年に15歳だった方が今30歳くらいなので

ちょうど良い塩梅に安月給が致命的な問題になってきているのでしょう

 

参入障壁が低い

参入障壁は「いかにそのビジネスを始めにくいか」という意味です

個人にも、会社にでも使える言葉です

 

例えば私が「医者になりたい!」と言ったら

医師免許を取るために凄い勉強して医学部に入り

6年きちんと勉強して、それから医師国家試験に合格して、研修を2年やって、ようやく医者の1年生になります

金も時間も努力もかかる上に頭も良くないとなれないので、医者は非常に参入障壁が高いです

 

そう言ったように、全ての職業に参入障壁がありますが

その中で理美容師業界は、参入障壁が低いビジネスです

そのため今まで規制して、参入障壁を高く(値段も高く)保っていました

 

参入障壁が高くなる理由

参入障壁が高くなる原因は

 

  • 免許が必要
  • お金がかかる
  • 設備がかかる(機械、工場など)
  • 権利が必要(漁業など)
  • すごく時間がかかる
  • すごい才能が要る
  • すごい専門的な知識が要る
  • 難しい
  • 大量の人間が必要
  • そもそも少人数しか要らない(芸能人、スポーツ選手など)
  • 国が規制している
  • お客さんが少ない

 

 

など様々ですが

理美容師はたまたまそういうのがあまりない業界なのです

だってハゲ以外はみんな利用しますし、目的はそこそこ分かりやすいですからね

人数も1人から始められます

 

逆に参入障壁が低くなる要因として「職業がカッコいい」「憧れる」というものがありますが、理美容師はそういう性質も持ってしまっています

みんな美容師になりたいし、なれちゃうのです

 

参入障壁が低い→労働者が集まる→価格競争

相場の話です

 

全ての売上はほとんど決まっています、増えません

例えば1億人が1ヶ月に3000円使ったら、月3000億円の売上が日本中でできますよね

これを「理美容師が何万人で分けるか」というのを考えてください

人が増えるほど1人あたりの取り分は減りますよね

 

どこまで減るでしょうか?

月50万円だったら、まだ参入してない人が「儲かる!」と思って理美容師になるかもしれません

じゃあ月20万円だったら? 月10万円だったら?

 

参入障壁が高くて割にあわないならあまり参入はないかもしれませんが

参入障壁が低かったら、もっと安月給の人が参入してくるかもしれません

 

そして人が増えると、今まで月50万円取れていた人が50万円稼げなくなります

それは困るので、まずは付加価値をつけようとします

 

そこで付加価値が付けば話はまだ良い方に向かいます

昔からやってるAさんは月50万円

新規参入したBさんは月10万円で、付加価値を付けられるように頑張りましょう

という話になるかもしれません

 

しかしそう上手くはいかず、皆努力すると同じくらいのスキルに落ち着いていきます

例えば10年目の人と20年目の人でどれだけ差がつくかと考えると

スキルによってはそれほど差がないものもありますよね

ひょっとしたら差があるのかもしれませんが、問題はお客さんからどう見えるかです

 

お客さんから、皆のスキルがどんぐりの背比べ程度に見える状態をコモディティ化と言います

そうすると、人が増えたのでもう月50万円も稼げなくなります

次にすることが安売りです

ちなみに実際はAさんより、Bさんの方が先に安売りすると思います

 

Aさん 1回5000円 スキル80点

Bさん 1回2000円 スキル70点

 

もしこうなると、Bさんの方にお客さんが行くかもしれません

だってAさんとBさんのスキルの差が見えないんですから

そしたらAさんも、値段を下げざるをえないですよね

じゃあ今度、若手のCさんが現れました

 

Cさん 1回1000円 スキル50点

 

こうなるともう価格競争になり、相場はどんどん下がっていきます

血みどろの戦いです

 

コモディティ化レッドオーシャン

この話はむしろ、家電製品のような商品で考えたほうが分かりやすいです

家電はここ20年位で「どれもみんな同じくらいの製品」に落ち着いてきましたよね

皆がどんぐりの背比べ(コモディティ化)になり、価格競争に陥った結果、日本の家電メーカーは苦しい思いをしています

 

ちなみにこういう状態をレッドオーシャンと言ったりします

価格競争で皆が血みどろの戦いをしている市場という意味です(市場を海に例えている)

怖い

 

1日でどのくらい客をさばけるか(労働集約産業

ちなみに、理美容師のような業界は相場が落ちるとは言え

1カット10円みたいなことにはなりません

なぜなら、全力で客をさばいても1日に対応できる量には限度があるからです

 

1日で対応できる限界の数 × 客1人あたりの値段 が、生活できる限界の安さを下回ったら、今度は理美容師が他の業界に逃げていきます

結果、その限界の値段付近が相場になります

 

実際にギリギリです

参考:美容師平均年収・給料サーチ-年収ラボ

 

そういう「1人の理美容師が居たら1日に○人~○人対応できる」みたいな状況を労働集約的と言います

1人の作業量には限界があるんです

 

労働集約産業の怖いところ

人が居なければ売上が立たない

のですが

人が居れば居るだけ売上が立ちます

 

1人の理美容師で年間1000万円売り上げるとしたら

2人居れば2000万円、3人なら3000万円、10人なら1億円、100人なら10億円です

 

どんな職業でもそういうわけではありません

例えば漫画家は売れようが売れまいが大体1人~10人くらいで作ってますよね

それで売上は雀の涙~数十億円まであり得ます

 

労働集約産業は何が怖いかというと、外部から人を連れて来てしまうところにあります

経営者は人をいっぱい抱えたいのです

1人の理美容師あたり、経営者が100万円儲かるなら、いっぱい人入れたいですよね

 

でもその結果、業界に人が溢れます

 

※ちなみにIT業界も受託会社は労働集約産業です

 

店舗型の労働集約産業に強いリクルートのサービス

労働集約産業の場合、経営者はスタッフをいっぱい抱えたい」

まではいいですが、当たり前の如く、その分お客さんが必要になります

 

スタッフ1人につき、1日5人お客さんが必要なら

スタッフを1人増やすごとに、5人お客さんを呼ばなければなりません

 

つまり営業が大変になります(呼び込み)

 

しかも面倒くさいことに、ヘアサロンはお店です(店舗型経営)

ネットでバーっと情報をばら撒いてもほとんど意味が無いです

ちゃんと来てくれるような、近場のお客さんを呼ばなければなりません(商圏って言います)

 

でも、ヘアサロンのようなお店は、商圏がだいぶ狭いです

新聞に載せたら広すぎます、雑誌もテレビもダメです、折込チラシは有りですが関係ない人にも送るのでコストが高いです

うーん困った

というところに来てホットペッパー」などのフリーペーパーが登場します

 

このような媒体はリクルートの強みだったりします

何が大変かといえば、店舗数が尋常じゃなく多いことです

美容院は現在20万店舗以上あるらしく、コンビニの数倍の数です

フリーペーパーのサービス提供会社は、この一店舗一店舗に営業をしなければなりません

何故かといえば簡単で、フリーペーパーの内容が充実してないと読者が満足しないからです

リクルートはそういう課題を、全国に張り巡らされた営業部隊で人海戦術するらしく、これは他社が中々真似しづらいものだと聞いたことがあります(想像はできますね)

 

営業費が掛かってるから高い→徐々にネット化で安く

「お客さんと理美容室を紐付ける」

のように、消費者とビジネスを仲介するサービスをリボン型ビジネスモデルなんて言ったりしますが(食べログリクナビなんかも)

営業でゴリ押ししているリボン型サービスは、もちろん掲載費も高くなってしまいます

 

その牙城を崩しつつあるのがインターネットで

実際に美容室検索などは多くのサービスが出回っています

とは言えどうしても数が多いので営業部隊が頑張ったほうが情報の質がよく

未だにホットペッパーが強いらしいです

(深い話は知りませんが)

 

安月給はホットペッパーのせい?

ここまで読んでいただけたら何となく分かるかと思いますがNOです

業界全体の営業費が安くなっても、給料はさほど上がらないでしょう

なぜなら、営業費が安くなって給料が上がればそれだけ新規参入者が増えるからです

(ちなみに今は増えまくって、大体50万人くらい?)

もし何らかの新規サービスで営業費の価格破壊が起きても、潤うのはもって5年くらいではないでしょうか

 

ただ、1店舗だけで営業費を安くできれば別です

常連のお客さんしか来ないみたいな状況にできるのなら、営業費が丸ごと浮きますし、別に1店舗がどうなろうが業界全体には影響しませんから

 

ホットペッパーは悪か

擁護するつもりはないですが、これは少しむずかしい話になります

 

ホットペッパーに限らず、コモディティ化したレッドオーシャンのプラットフォームを作るサービスは多いです(最近だとクラウドソーシングサービス)

何故かといえば、レッドオーシャンの中にいる人達は非常に困っているので、救いの手を差し伸べれば乗ってくれるしお金も払ってくれるからです

十分にお仕事がある人達に「検索サービス作りました!」とか言っても見向きもされませんよね?

 

つまり、そこにレッドオーシャンがあるからこういったプラットフォームができてしまうわけで、そこを更に血みどろにして戦わせ搾取するのは「酷いなぁ」と思う反面、彼らが居なくなっても何一つ解決するわけでもないのです

その情報を参考にしている読者的には多分マイナスなので、全体としてはマイナスかもしれません

 

この点は「いやでもホットペッパーが悪いんじゃないの?」という感覚が残るかもしれませんが

そういう方はもう一度Wikipediaを見てみてください

理美容師 - Wikipedia

経済復興の過程において、理美容業は比較的安定した収入が得られる職種であったため就業者が増加した。そのため業界は1951年ごろから過当競争に陥り、中小事業者は経営が困難となった

この当時ホットペッパーは無いですよ?

 

理美容師はどうするべきなのか

これは2つの観点があると思います

 

  • この業界どうすんのよ
  • この会社どうするのよ(もしくは、個人どうするのよ)

 

業界の方はひじょーーうに難しいです

だってレッドオーシャンからの脱出ができるなら、日本の家電メーカーはあれだけ苦しんでいません

アメリカやイギリスなんかは見切りをつけて別の産業に行きました

 

そのくらい、どうしようもないくらいに難しいです

国が規制するというのもありますが、そうすると「え、床屋の時代に戻るの? もっと自由にやりたいよ」という話になりますので、それも難しいです

 

更に面倒くさい話になるのが学校の話です

こういう「この職業憧れる。でも儲からない」みたいな業界は学校が栄えます

声優、ゲーム、歌手、芸能etc ここらへんも学校だらけです

学校やったほうが儲かるんです

でも学校やると、どんどん人が供給されて、一向に業界が直りません

だめだ、詰んだ

一旦考えるのやめましょう

 

個人の方はまだ何とかなります

どうにか工夫して、営業費を抑え、常連を作ればいいんです

って、そんなの全然簡単な話じゃないですが!

でも、業界よりはなんとかなる可能性があります

何とかならなかった負け組は諦めて別の業界に行きましょう、騒いでもムリなものはムリです

業界移動は悔しいですが、社会の流れには逆らえません

 

QBとか、ああいうのはどうなの?

ちなみに

色々売り方を工夫すればどうにかなると思ってる方は居ると思いますが

QBみたいなのは、従来のビジネスモデルからの引き算で勝負するタイプです

 

ABCDセット販売10000円!みたいな商品が常識な業界があったとして

いやいやAだけ欲しい人も居るでしょ。Aだけ4000円で売るよ

みたいな商売をする感じです

 

これは一見上手いんですが、業界全体としては「ABCDセット販売してほしい人」が一番多いわけで、何も解決できていません

むしろ新メニューができたことで全体の売上が下がっています

 

こういった「ニーズに最適化する」行為は、よーく見ると単なる価格競争の一つでしかなかったりします

(もちろんQB自体は儲かるので、ニッチなところに潜り込むのは会社の戦略としてはありだと思います)

 

参考になる調査

最近読んでた記事2つ

 

参考(数年前の話)

www.msandc.co.jp

 

最近の調査

https://www.yano.co.jp/press/pdf/1524.pdf

 

おまけ:IT業界はどうなの?

IT業界は、ヘアサロン業界よりはまだ目があります

なんせ、エンジニア職はブラックだと嫌われています!やったぜ!

そしてプログラミングはほとんどの人にとって意味不明です!ラッキー!

おかげで労働集約産業にしては給料が随分高いです

 

ですが・・・

itpro.nikkeibp.co.jp

 

>ピーク時8000人に上った要員は、3000~4000人の規模まで順次減らしていく。

気軽に4000人放流とかやめて欲しいですね

エンジニアが60~100万人なので、0.5%くらいでしょうか?

 

あと、最近「ITベンチャーかっこいい」みたいな雰囲気があってちょっと危ないと感じています

皆さんもっとITはブラックだと喧伝してください

じゃないと給料のピークが今年になるかもしれませんよw

 

 

追記

ミニモっていうアプリ広告出てきましたけど結構いいですね

https://minimodel.jp

私もヘアサロン業界気になってたんですが、サービスやるにしてもとにかく最初のアプローチが大変そうです

ある程度、地域網羅性がないとユーザー付いてこないですし

 

追記2

ブコメのスターの並び順、結構まともになってきましたね

昨晩はなんだこれという並び順でした

 

ブログと自分のこと、感傷的な話(ポエム)

誰も得しない感傷的な話

スキ=アラバ=ジブンガタリ

 

ブログについて

愚痴とメモから始めたこれですが

たまにPVが3桁いくようになったりして、ちょっとだけブログっぽくなった感じが有ります

まだメモの範囲ですが

 

メインの仕事があるので、これからも広告載せる予定もなく、どこまでも独り言だと思います

むかし、小説を書いてた時6桁PV行ったことがあって、その時はクオリティ上げようと必至になってコスパが落ちてしまったので

ブログみたいなのもこのくらいがちょうどいい気がします(2〜4桁)

Qiitaは5桁くらいいくので声を大にして言いたいときはあちらに書いてます

 

このブログは何だと思われるんだろう

ふと思いましたが

ただのエンジニアのよくあるブログでしょうか

意識高い社畜SEの雑感みたいな感じでしょうか

まあ、はてなブログって曖昧なの多いですよね

 

少し心配なのですが、もし万が一、誰かが私の大上段に構えた記事を見て憂鬱な気分になったら謝りたいです 

私は逃避行為のように仕事に取り組んでいるだけです

私生活で二度、非定型鬱に足を突っ込んで傍迷惑な死にたいマンになった私は、ここ数年仕事に打ち込むことで色々精神状態を保ってきました

普通逆ですね

 

もちろん仕事に対してきちんとしたモチベーションはあるのですが、それ以上に仕事やっていないと発狂するというSAN値がほぼない状態で

「死ぬ気になったら何でもできるだろ」を地で行ってるようなものです

 

起業された気概ある方々とお会いすると、みなさんきちんとしたモチベーションがありキラキラしていて眩しいです

エンジニアの方に目を移しても、皆さん色んな技術に目を輝かせながらワイワイやっていて非常に楽しそうです

 

私にはそういうキラキラはありません 

むしろ灰色のオーラを揺蕩えながら死んだ魚の眼で「キラキラした奴ら倒したいなー」などと考えています

 

どこからもあぶれる

以前お客さんに教えられて性格診断をやったことがあります

たぶんいちばん有名なやつです

MBTI - Wikipedia

 

いろんなテスト形式があるのでサービスによって揺れるんですが

一番多く出るのがISTP、ついでESTP、たまにINTPでした

ISTP型の性格 (“巨匠”) | 16Personalities

ISTP 危険やスリルを求める人 | 辛口性格診断16

ISTPタイプの人間関係 恋愛

ESTP型の性格 (“起業家”) | 16Personalities

ESTP いつも忙しい冒険家 | 辛口性格診断16

ESTPタイプの人間関係 恋愛

INTP型の性格 (“論理学者”) | 16Personalities

 

一見ポジティブに見えますが、ネガティブ部分が

  • 対数が少なくて他人に理解されない
  • 仕事人間で私生活がズタボロ
  • 気難しい

などということで、非常にウケました

まさにその通りです

例えば皆が好みそうなブログとか、書ける気が全くしません

2chですら意見が合わずあぶれます

 

モチベーションエンジン(逆説的に)

モチベーションエンジンについて前々回触れました

 

otihateten.hatenablog.com

 

満足して、モチベーションが尽きたら止まってしまう

そこがゴールだと思ったら、そこで止まってしまう

だからゴールとモチベーションの置き方が重要になる

みたいなことを(サービス開発目線で)書いたのですが

 

裏返すと、止まった人は満足したから止まったわけで

それはとても幸せなことなんだと思います

(厳密に言うと、モチベーションが行動する気力を下回ったということ)

 

たまに、止まらなかった人を見て羨むことがありますが

本当にその人が幸せなのかというと分かりません

そこまでして止まらなかった理由が良いものならともかく、何か良くない強迫観念に突き動かされたのであれば、実は止まった人の方が幸せなのかもしれません

羨ましいと思うのは大抵勘違いです

 

otihateten.hatenablog.com

 

せめて方向はコントロールしたい

実はブログを書いているのもはてブやりまくってるのも、脳内CPUを空けないようにしているからだったりします

脳を休めるとSAN値がピンチです

アニメや漫画でも埋めますが近ごろご無沙汰です

(前期はあんハピ♪無限ループしつつ泣きながら仕事してましたが)

 

止まれないのはしょうがないとしても、せめて方向だけはコントロールできるようになりたいですね

マグロだって泳ぐ方向は決めます

 

 

できれば止まらなかったことで、何か良いことが起きますように

そしていつか止まれますように(合掌)